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	 久住登山をしたのは生涯3回目ですので多いのやら少ないのやら微妙なところです。でも、一回目の記憶は鮮明です。 
社会人2年目の私は、一年後輩の4人組に誘われ冬の久住にテントを張り登頂を目指すことになったのです。今思えば、牧の戸峠からならば半日の日帰りコースですから、きっとテントを張るということが楽しみだったのでしょう。 
翌朝のこと、顔が冷たいと思って目を覚ますと、テントが垂れ下がってきて顔に触れたためと分かりました。なんと初雪が5センチほど積もり、テントを押しつぶそうとしていたのです。 
そこで、全員で登頂を目指すべきかどうか喧々諤々の議論となりましたが、結論は意外なことからあっさりと出たのです。それは、目の前を女性だけのグループが登頂を目指しさっさと歩き去っていったからです。 
その時撮った写真の美しさは格別でした。初雪に覆われた久住の山々、いたる所にできた神秘的な樹氷、今でも瞼に鮮明に残っています。			 
				
	今回はミヤマキリシマの開花を楽しみにした登山でした。 
インターネットで開花予想は見ていましたが、現地では2分から3分咲きといった状態で、小さめで可憐な花が初々しく咲いている様には感激しました。 
遠く谷と越えてカッコウの声が響き、近くの薮からはウグイスが口笛に答えて返事をしてくれました。 
登山道沿いには、ミヤマキリシマ以外にもイワカガミ、舞鶴草、馬酔木などが咲き、自然の豊かさ美しさを満喫させてくれました。 
私なりに登山の効用を考えてみますと、足腰の鍛錬になり健康に良い、一時的に社会活動から離れストレス解消になる、大自然の景観や清浄な空気を味わえる、野鳥や山野草など日頃目にできないものをすぐ近くで観察できる、山ではいろんな人と出会い親しくなれる、などでしょうか。 
これからも機会がある限り、この自然に恵まれた九州、熊本の山々を歩いてみたいと思っています。			 
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