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年末が押し迫れば、何かとあわてて失敗することが多くなります。
熊本出身のものまねタレントのコロッケさんは、お祖母さんから「アオイクマ」と教えられたそうです。
ア あせるな オ おこるな イ いばるな ク くさるな マ まけるな
今日は、あせると勘違いするという二つの話です。
一つめは歯医者さんでのことです。
最近は、麻酔を使うよりも軽く、かつ効果をあげるためということで、レーザーとか針とかを使われることがあります。先日のこと、右上の虫歯治療をすることになり、麻酔と同時に左手の親指の付け根に針を打たれました。チクッとするし、慣れてもいないので、針を打たれる時は緊張しました。
ところが、針が終わり、いざ口を開けると、先生が右と左を間違えていたことが判明。再び、右の親指に針を打たれる羽目に陥りました。先生しっかりしてくださいよ、と心の中で叫びましたが、先生は一言「両手の方が効きますから」。
二つめは、85才になった母の勘違いです。
最近は毎週一緒に食事をするよう努めていますが、先週には「鳥がいつも同じ所に止まっているよ」と言いだしました。母が指し示す方向に目をやると、そこには折りたたみの椅子が放置されているだけです。母にそのことを教えると、母は「私の全財産をかけてもいいから、鳥に間違いはない」との返答です。
親孝行に反するとは思いながら、母の全財産に目がくらみ、望遠鏡を持ってきて確認しました。望遠鏡を覘いていた母は、「あれ、鳥がいない」。
あっけなく勝負は終わりましたが、掛けた財産の請求権は放棄したものの、母の思いこみを修正してあげられた点は良かったな、と思いました。
いや実は、母の鳥への思いを現実に引き戻して悪かったかな、と複雑な心境であることを白状します。
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