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地元大学の農学部教授が集めた種のコレクションを見る機会があり、それぞれの種の説明に感心したことがあります。
例えば象に食べられることを待っている種。理由は、象の胃腸の中で消化されて初めて種は固い外皮から外に出て、象の糞と一緒に地面に落ち発芽できるというのです。
また、山火事を待っている種。この種は、山火事により200度(不確かですが)の高温で外皮が焼かれることにより、種が山火事後の大地を独り占めするかのように、芽生えるというものです。
進化の結果といえば簡単ですが、植物が独自の方法で子孫を残す様は面白く且つ不思議さに満ちあふれていると感じました。
つい先日も、いろいろな植物の種を顕微鏡写真で撮った本を買いましたが、ミクロの世界の造形の不可思議さにいたく感心したものです。
我が家にも拾ってきた種が少し集まってきています。
この写真にある種は織田信長の居城であった「安土城」の近くで拾ってきたもので、豆科の種は形が整い、リズム感があり美しいと思いました。
この他には、ゴルフ場で拾ってきたスズカケの実などがありますが、これを書斎に何気なく置いていたところ、いつの間にか多くの小さな種が落ちているのに驚きました。
私は植物学者ではありませんので、星状の突起を持ったスズカケの実というものが本当に実なのか、書斎に落ちていたものが本当に種なのか分からないのですが、いずれにしても自然界は不思議に満ちていることに代わりはありません。
幸い、俳句を10年間ほど続けていますので、これからも四季折々に自然観察を続け、自然の不思議さと美しさに刺激を受けていきたいと願っています。
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