芭蕉林通信(ブログ)

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2024年04月25日 現代人の三つのリスク

 最近のさまざまな事件を見ていると、三つのリスクが顕在化してきたと感じる。その一つがゲームまたはギャンブル依存症である。身近にあるスマホやPCで多様なゲームやギャンブルにアクセスできる時代。私自身暇つぶしに漢字力検定やトランプゲームに没頭することがあり、その中毒性に驚かされる。もし若者がギャンブルで多額の借金を作り、返済のために裏バイトに勧誘されることになっては一大事だ。

 二番目のリスクは薬物被害。オランダのようにマリファナなどを合法化した国もあるが、麻薬や危険ドラッグなどの蔓延は常習者の健康を間違いなく害する。これまた習慣性があるだけに、最初からこのリスクに近づかないように教育することが重要だ。

 最後のリスクとはニセ情報である。すでにオレオレ詐欺にように甚大は被害を出しているケースもあるが、これからは生成AIの発展により、なりすましはより容易にかつ巧妙に行われることになる。しかもニセ情報はネットにより広範囲かつ瞬時に拡散する。EUがAIにより作成したものにはAI作成のマークを記入しなければならないと法律制定したのはこの虞(おそれ)による。こうしたリスクに巻き込まれなくする手段は限られている。要は不断の注意力と自己抑制を心がけるしかないことが目下最大の不安だ。(絵は「不安」と題した抽象画のつもり)

2024年04月17日 春の空 引き綱落とす グライダー

 今年も当たり前のように誕生日が巡ってきた。もはや何歳かと問われることがつらい。振り返れば還暦を迎えた時に最初の衝撃を受けたが、それも昔の話。これからは精神的にも肉体的にもいかに現状を維持するかが焦点だ。同時に心得たいのは、日々ワクワク・ドキドキ生きること、そしてトキメキを感じることである。

 この週末は、春の陽気に誘われほぼ半年ぶりのロードバイクを挙行した。コースは一番のお気に入り熊本新港までの往復である。未熟者であった時には、午後に出発して日没に会い死にそうな目にあった苦い経験があるので、朝10時に自宅を出発。期待通りの新緑に目を奪われ、さまざまな緑色に染まる山を見ては、まさに季語でいう「山笑う」を満喫した。

 その時である、頭の上を一つの大きな影が通り過ぎた。はっとして見ると、それは白い機体を輝かせたグライダーだった。トキメキのチャンスとばかりに、滑走路となっている河川敷に寄り道した。グライダーの離陸や着陸を間近に見るのは生まれて初めてである。強い向かい風に二人乗り、あるいは一人乗りのグライダーが綱に引かれ、あっという間に春の空に浮かぶ様は優雅そのもの。引綱から自由になった機体が音もなく滑空する有様を小一時間飽きずに眺めた。

2024年04月09日 理想的な趣味

 かつてこの欄で、定年後は「きゅういく」と「きょうよう」が大事と書いた。タネを明かせば「きょういく」とは今日行く所があるという事、「きょうよう」とは今日用事があるという事である。私のような凡人は「小人閑居して不善をなす」に陥らないためには是非とも必要な心構えだ。

 ところで親族の中に定年退職後に素晴らしい趣味を見出した人がいる。神奈川県在住だが、日本の代表的街道の踏破に挑戦したのである。これまでに東海道や中山道、甲州街道、日光街道、奥州街道と5街道を踏破したのだから凄いの一言だ。東海道踏破についてはテレビの取材を受けるほど話題になった。

 今現在、彼とその奥さんは連れ立って「多摩川を歩く」と銘打ち源流までの踏破に挑戦中だ。私もその様子をしばしばSNSで見ているが、二人が山路で猿の群れに襲われた様子には驚かされた。本人曰く、この先では熊の出没にも気をつけなければならないと。熊のいない九州人には想像できない冒険だと改めて考えさせられた。二人の挑戦の成功と無事を祈っている。それにしても、歩いて身体を鍛えながら、自然や歴史、文化に触れることのできる最高の趣味と感心しきりである。 (参照ブログ:ウォーク更家の散歩)

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