芭蕉林通信(ブログ)

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2018年10月22日 AIが解く健康寿命

 先日放映された、AIによる健康寿命の関連因子を探るNHK特集は大変に興味深かった。ビッグデータを解析した結果、「本や雑誌を読む」が健康寿命の最有力の関連因子として浮かび上がったのである。巷間騒がしいAIやビッグデータの解析方法も分かり、目から鱗が落ちた。

 「本や雑誌を読む」行為は多くの因子と結びついている。例えば本を読むのは「趣味が多い」から。本を借りるために「図書館に行く」結果歩く機会が増える。外出すれば「友人が多い(く)」なる。等々多くの健康寿命関連因子の中心に「本や雑誌を読む」が君臨するのである。

 この結果は、長寿を研究する学者や長寿社会の対策を練る自治体幹部をも驚かせた。意外な発見だったのである。先般、私の主治医から月間20冊の本を読んでいると聞いたばかり。読書の秋を迎え、私もさらに読書に熱を入れようと思わせる番組であった。

2018年10月16日 掃除マニア

 近所に掃除マニアの女性が住んでいる。私が出勤する時には、彼女は既に自宅の前ばかりでなく向こう三軒両隣のエリアを超えて道路の掃除をしている。高齢者に見えるが正確な歳が分からないのは会話があまりないからである。数年前に近所に住み始めた彼女の氏素性は知らないままなのである。

 それにしても掃除に熱心に取り組んでいることにはいつも驚かされる。落ち葉が落ちるこの季節は落ち葉は払っても払っても天から降ってくる。それを毎日掃き清めるのは大変だろうと思う一方、頼まれもしない行為がなぜ毎日繰り返されるのか不思議である。新しい街に来てご近所に受け入れてもらいたいのだろうか、宗教的な忘己利他の行為なのか、などといろいろと考えさせられる。

 近年ゴミを集めて処分しないままにゴミ屋敷ができ、社会問題化する事件が散見される。しかし掃除マニアの彼女はまさに正反対であり、私などはその掃除ぶりを見るたびに我が家の前まで掃除してくれないかなあなどと不埒な考えに陥るのである。

2018年10月02日 批判は控えめに

 貴乃花が相撲協会を引退(退職)するに至った経緯は、まさに独り相撲を取った感がある。弟子の貴ノ岩を殴ったとされる横綱日馬富士をとうとう引退に追い込んだまでは良かったが、自分の部屋の弟子が付き人を殴り怪我をさせたことにより、暴力への批判の矛先は貴乃花自身に降り掛かったのである。

 天に向かってつばを吐く感のある貴乃花の行動は、退職という道しか選択の余地はなかったのではないか。世間の耳目を集めるだけ集めて、自らの不始末が発覚したとなれば、組織にいづらくなるのは当たり前のことだ。信念に生きるのはさほどに難しいという典型的な例でもある。

 そしてこれは貴乃花の問題だけではなく、身近によく起こることでもある。つまり、他人を批判する際に、自分自身を反省する視点がすっぽり欠けるのである。自分を客観的に捉える冷静さと賢さがあれば、批判する前に口を固く閉ざすことができよう。エドガー・アラン・ポーの詩で大烏(おおがらす)が叫んだように「ネバーモア(もう二度とない)」でありたい。

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