2008年08月26日 幻のエーデルワイス
![]() 眠れない激しい雷雨の夜の二日後はすっかり天気も回復し、絶好の山歩き日和となりました。今回は、大分県の五ヶ瀬。霧立ち越えという名前の通り、朝霧の中の山歩き開始です。 驚くのは、高山植物の多さ。その気にならなければ見逃すようなごく小さな花や可憐な花に感激しっぱなしです。とりわけ、九州ではここにしかないというエーデルワイスの花が見られたのは望外の幸せでした。 しかし、野生の植物を盗掘したり花を摘む人もいるようで、心を痛めた一日でもありました。もっとも山歩きの最後に、五ヶ瀬川の源流の水で作ったコーヒーは格別のおいしさでした。 忙中閑あり、これからも自然に親しみ、体力の維持を同時に図っていきたいとつくづく思いました。 もう一つの自然の贈り物は、偶然捕まえた一匹のクワガタ。東京出張に持って行き、1才2ヶ月の孫に触らせると噛みつき、期待に応えてくれました。蜂蜜を飲ませて、明日は熊本の自然に帰そうと思っています。 |
2008年08月16日 押戸石の神秘
![]() 大観望から行くと、小国の街の少し手前マゼノ渓谷近くの小高い丘に押戸石があります。細い山道を行くと、標識があったりなかったりで、最後まで疑心暗鬼のドライブでした。 しかし、訪ね当てた押戸石はそこにペトログラム(シュメール文字)が書いてあろうとなかろうと、訪問者にとっては何か特別の場所という感じをしっかりと与えてくれました。何しろ、小高い丘からはほぼ360度阿蘇の原野が一望できます。周りには、人工の構造物は見あたりません。 まるで、阿蘇のへそとでも呼べそうな石群にいて、しばし古代にタイムスリップする感覚に襲われました。阿蘇は懐の広い素晴らしい山であることに改めて感心しました。 その晩に泊まった宿のスタッフは、押戸石の場所に寝袋持参で星を見に行ったそうですが、今ならば満天の星が見られただろうと羨ましく思ったものです。そういえば、もう何年も天の川を見ていないことに気づかされました。 |
2008年08月11日 伝統とは伝燈
![]() 写真は、一昨年に行った秋田県羽後町の「西馬音内(ニシモナイ)盆踊り」の一コマです。衣装が変わっていて、まるでパッチワークのようですが、これは先祖代々受け継がれてきた布をはりあわせて一枚の着物にしたてたものだそうです。ただ単に美しいばかりではなく、家の歴史や文化、ひいては故郷に誇りを持ち、大切なものを守り抜こうという気概を感じました。 仏教でいうところの自燈明。師の教えを弟子が守り継ぐことは、あたかも燈明を伝えて行くことだという話は、秋田の盆踊りの衣装だけではなく、私たちの身近にある家庭や会社でも同様だと思いました。そして、そのこと自体が周りに感動と共感を与えることができたならば、本物と言えるのだとも思います。 暑い夏が続きます。北京でも世界のアスリート達の戦いが熱を帯びています。平和の内にオリンピックが終わることを願い、オリンピック後の世界が少しでも良くなるよう、又、次の世代に何を残すべきか考えなければならない時が来ています。 |