芭蕉林通信(ブログ)

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2008年10月14日 芭蕉はプロデューサー

「悪党芭蕉」という強烈な書名に惹かれて読んでみました。ところがどっこいです。芭蕉の俳句への考え方、弟子達の暗闘などが俳句批評と相俟って実に面白い一冊でした。

月一回の俳句の会では、自分の才能のなさを徹底的に知らされています。今まで歩んできた道が浅はかだったのではないかとか、自然観賞における感性がきわめて乏しいのではないかと自己嫌悪に陥ることが度々です。
そんな時に読んだ本「悪党芭蕉」には、芭蕉高弟の作に名句や迷句もあり、少しは慰められる心地がしました。
たまたま今月は同期会が京都で開催されたので、その機会を利用し嵯峨野へ足を伸ばし、芭蕉が滞在したことのある高弟去来の庵「落柿舎」を見学しました。芭蕉が晩年追求した”かるみ”などは到底意味が分かりませんが、ちょうど実った柿の木に掛かっていた板に面白みを感じた一日でした。
俳句は歳をとってからの楽しみに下手ながら続けようと思います。

2008年09月30日 熊本よかBUY運動について

9月26日から第11回目の熊本経済同友会恒例の阿蘇フォーラムが、一泊二日の日程で開催されました。私は第三分科会「食を通じて地域力を高める」に参加し、大いに刺激を受けてきました。

地域に暮らしていると「虫の目」になってしまい、案外自分の地域の客観的評価ができなくなるものです。そういう時に「鳥の目」を持っているのは、県外から来て地域に在住している人ということになります。
今回の討議でも、県外からの在住者から「熊本県民が熊本の物産に愛着を持っていない」との発言があり、なるほどと納得させられました。飲み屋では、熊本の誇る米焼酎ではなく、平気で芋焼酎を頼むことがあります。
一方今熊本県では、「農林水産業の再生」をさせる委員会がスタートしました。議論はこれからですが、第一次産業に従事する担い手を確保するには、生活の糧を得る最低水準の収入は絶対に必要でしょう。
そこで、分科会での結論の一つが「熊本よかBUY運動」の提唱です。熊本産の優れた商品を熊本県民が購買することで、直接・間接に第一次産業の従事者の収入に寄与するというものです。
当社では地産地消に努力していますが、企業活動でも個人や家庭でもこの運動に参加できるのがいい点です。
食糧安保の論議が高まる中、地域の現場から運動を起し広めたいと思っています。

2008年09月13日 近江商人を生んだものは・・

9月10〜12日にかけて近江の3市を視察しました。近江八幡、長浜、彦根の3市です。本来の目的は琵琶湖の周辺に見られる舟運事業でしたが、思いがけない副産物がありました。それが、近江商人のルーツであり、織田信長の夢を実現した安土城跡でした。

近江商人の三方良しとは、売り手よし、買い手よし、世間よしというものです。この近江商人が全国で活躍できたのはなぜなのか、今回近江の地を歩き回っている内に、自分なりに分かったような気がしました。
以下独断ではありますが、まず京都という文化・政治の中心地が琵琶湖を経てすぐそこにあったということ。しかも、そこは大消費地であったと思われます。第二に、織田信長の安土城建設以来「楽市楽座」が実施され、当時では先進的な商人道が形成されたと考えられることです。
もちろん、徳川家康が江戸に幕府を開設した際には、彼が多くの近江商人を江戸に誘致したという歴史も見逃せない事実でしょう。しかし、他の土地にはない、前述した二つの理由にこそなぜかロマンを感じさせるものがありました。
安土城の天守閣の跡地に立つと、琵琶湖が眼下に広がっていました。織田信長は安土城から早舟を仕立てれば、琵琶湖を横切って非常に短時間に京都御所まで行けるようにしていたようです。
歴史好きには堪えられないような空間が広がっており、忘れられない旅となりました。

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