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日本経済新聞にリーダーの本棚というコーナーがあり、大学の同級生が7〜8冊の本を紹介していた。そのうちの一冊が庄司薫の「赤頭巾ちゃん気をつけて」だったので、読み直してみた。我々は東大入試中止という事態に翻弄された学年であるが、本は当時の雰囲気をよく伝えており何だか懐かしい感じがした。 芥川賞を受賞したこの本には、主人公の薫ちゃんが中村紘子さんのような美人ピアニストと結婚したいと言う文章があるが、そのことがきっかけとなり著者が本当に中村紘子さんと結婚した逸話を思い出したりした。そして、学生時代の私は下宿近くにあった津田塾大学の文化祭に庄司薫氏の講演を聞きに行ったのだった。映画寅さんシリーズの山田洋次監督の講演も翌年かにあった。そして、どちらかが講演の最中に立ち往生したのである。 人気講師ということで、会場は満員の盛況ぶりだった。そして講演を始めたのは良いが、15分程度話すと突然に話を中断したのである。講演原稿を書いてこなかったので今から少し時間をくださいとか何とか言って、来場者が呆気にとられている中で壇上で原稿を書き始めた。中断は二度にわたった。その立役者が庄司薫氏か山田洋次監督かどうしても思い出せない。いくら推理しても、講演を中断したのはどちらか結論が出ないのである。うろ覚えの記憶は身体に良くないとはいえ、印象に深く残ったという点では講演は成功したのかも知れない。
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道路脇にある浮気調査の看板を見るたびにいろいろと想像を働かせる。ある時、男は死ぬまで浮気する、女は死ぬまで嫉妬するという格言を作ったが、賛同を得られる訳がない。浮気調査を2万件(ほんとだろうか?)したと言う私立探偵の講演を聞いた時は、事実は小説より奇なりと心底面白かった。 嫉妬は女の特権ではない。女の嫉妬はまだ可愛い。男の嫉妬がもっと根深い。男の嫉妬の対象は、男女関係にとどまらず、権力、地位、資産、上下関係など広範囲であり、報復は陰湿かつ長期に亘るからである。県民性によって違うという分析もある。例えば、熊本では「出る杭は打たれる」と言い、少しでも目立つと嫉妬の対象になる。一方、鹿児島では「薩摩の芋づる」と言い、立身出世した人が後輩を引き上げる。成功者は嫉妬の対象ではなく、自分にチャンスを与えてくれる貴重な存在となる。 京都の冷泉家は千年の歴史を誇る歌の家である。藤原俊成の子である定家は、「紅旗征戎(こうきせいじゅう)は我事(わがこと)に非ず」として、権力争いから一線を画した。歌で世の中を変えようとしたのである。その定家といえども夢を果たせるほどヤワな時代ではなく、公家として出世が遅れて嫉妬したこともあったようだ。それでも、「紅旗征戎は我事に非ず」という姿勢には清々しさを感じるのである。
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2020年から国立大学の入試が大幅に変わるというニュースがあった。基本的な知識・技能に加え、それらを活かすために必要な思考力・判断力・表現力等を問う試験になるという。そのため、教育ママたちは中学の選択から知恵をこらしている。つまり、変化に敏感に対応して、カリキュラムをいち早く組み直す私立中学が人気なのである。 確かに、スマホでインターネットに繫がる時代は、知らないことを簡単に調べることが可能になった。仮に大学試験会場にスマホを持ち込むことができたならば合格は間違いない。そこで、単なる知識はネットに任せて、人間は創造力や表現力を磨こうということになったのである。 たまたま読んでいる「考える練習をしよう」という本に面白い問題が載っていた。それは、図形を見て判断すると、人間は錯覚に陥るというものである。掲示した図形の黒い円はもちろん同じ大きさである。しかし、ちょっと見には大きさが違うように見える。これを組織に当てはめると、本人の実力は一緒でも周りが小物だと目立つことになり、周りが大物ばかりだと埋没するという喩えになると気づいた。私が良い例だが、世のいばりん坊はつくづく己の実力を客観視しないと恥ずかしいことになりそうだ。
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