芭蕉林通信(ブログ)

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2013年05月27日 ミヤマキリシマの咲く久住へ

久住登山をしたのは生涯3回目ですので多いのやら少ないのやら微妙なところです。でも、一回目の記憶は鮮明です。
社会人2年目の私は、一年後輩の4人組に誘われ冬の久住にテントを張り登頂を目指すことになったのです。今思えば、牧の戸峠からならば半日の日帰りコースですから、きっとテントを張るということが楽しみだったのでしょう。
翌朝のこと、顔が冷たいと思って目を覚ますと、テントが垂れ下がってきて顔に触れたためと分かりました。なんと初雪が5センチほど積もり、テントを押しつぶそうとしていたのです。
そこで、全員で登頂を目指すべきかどうか喧々諤々の議論となりましたが、結論は意外なことからあっさりと出たのです。それは、目の前を女性だけのグループが登頂を目指しさっさと歩き去っていったからです。
その時撮った写真の美しさは格別でした。初雪に覆われた久住の山々、いたる所にできた神秘的な樹氷、今でも瞼に鮮明に残っています。

今回はミヤマキリシマの開花を楽しみにした登山でした。
インターネットで開花予想は見ていましたが、現地では2分から3分咲きといった状態で、小さめで可憐な花が初々しく咲いている様には感激しました。
遠く谷と越えてカッコウの声が響き、近くの薮からはウグイスが口笛に答えて返事をしてくれました。
登山道沿いには、ミヤマキリシマ以外にもイワカガミ、舞鶴草、馬酔木などが咲き、自然の豊かさ美しさを満喫させてくれました。
私なりに登山の効用を考えてみますと、足腰の鍛錬になり健康に良い、一時的に社会活動から離れストレス解消になる、大自然の景観や清浄な空気を味わえる、野鳥や山野草など日頃目にできないものをすぐ近くで観察できる、山ではいろんな人と出会い親しくなれる、などでしょうか。
これからも機会がある限り、この自然に恵まれた九州、熊本の山々を歩いてみたいと思っています。

2013年05月14日 信長の墓

2011年9月南紀を襲った台風12号は、念願だった熊野・高野山の旅を断念させるほど甚大な被害をもたらしました。その時は運が悪いなとつくづく思ったものです。

そして2年経った今年、連休を利用して、やっと関西・南紀の旅を終えることができました。

空海、弘法大師が開山した高野山では総持院という宿坊に泊まりましたが、肥後細川藩の菩提寺という縁に驚き感激しました。また、客の私達を世話してくれたのが、熊本県の小国にある満願寺住職の息子さんという巡り合わせです。まだ修行を初めて一ヶ月という18歳の好青年の前途はとても明るい気がいたしました。

初めての高野山でしたが、宿泊した翌朝つまり5月3日は、年に一度の結縁灌頂という重要な儀式に参列できるという運の良さです。昔ながらの厳かな儀式を体験した後、いよいよ奥の院までお参りです。

以前から、私が死んだら遺灰を高野山にある織田信長の墓に撒いてあげると親族に言われておりましたのは、私が歴史上の人物では織田信長が好きだと口走ったせいなのです。しかし、その後織田信長の所行に恐れおののいていた私は、織田信長を好きだと言ったことを深く反省し、かつまた親族にもその旨を伝え、遺灰を撒かないように頼んでいたのです。

さて、20万基以上ある墓石群の中に、くだんの信長の墓はひっそりとありました。高野山焼き討ちを命じたことのある信長の墓があること自体が不思議です。ただ、信長の墓が発見されたのは比較的最近のことと聞きましたので、過去のいきさつが目立たない場所を選ばせたのでしょう。

信長の墓にお参りしながら、遺灰は撒かれませんが悪しからず、と恐る恐る心の内で唱え、お墓の前を去ることにしたのです。

2013年04月24日 やっと牛深ハイヤに

全国の著名な踊りでは、富山の「風の盆」、秋田西馬音内の「亡者踊り」などを見たことがあります。青森のねぶたはねぶた記念館での鑑賞、郡上八幡では雪の町並みを見るにとどまりました。

一概に、観光に赴く時には比較的遠くへは行くものの、近場にはいつでも行けると思うのでかえって行かないと言われます。これは一種の都市伝説かも知れませんが、私の場合には当たっている気がします。
と言うのも、今回始めて牛深ハイヤを見る事ができたからです。

牛深の人口は1万6千人と一頃に比べれば減っていますが、さすがに牛深ハイヤでは町中が活気に満ちあふれていました。二拍子という独特のリズムはなにか土着的な原始的なリズムのようにも感じられます。

かつて船乗り達が、牛深ハイヤを全国に広めたというのも、その踊りのエネルギーからすれば納得できる気がします。
確かに踊り自体は、威勢の良いかけ声や躍動感ある動きに目を奪われます。明日は港を出ると命を失うかも知れない、だから今夜は女を抱いて遊ぼう、という歌の内容だと聞いたことがありますが、それを知ってか知らずか、幼児から老人までもが踊り狂うのは、もはや歌詞の内容を超越して、一人一人に体内化されているというのが、地元の人の思いでしょう。

これからも多くの人にこの伝統ある踊りを守っていってもらいたいと切に思った次第です。

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