2016年06月09日 古い日記を読む
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日記といえば、東日本大震災の発生後、高齢でありながら日本人籍を取った著名な日本文学者ドナルド・キーンさんは、日記文学こそが日本文学の特徴だと言っています。確かに、古くは土佐日記、紫式部日記、明治になってからは永井荷風の断腸亭日乗などを思い出します。亡き父は海軍時代の教育のせいか実にメモ魔で、随分と日記が残されています。しかし、文学的価値があるものは別にして、父の日記を読もうと言う気はなぜか一切しません。しょせん個人的なものであり、普遍的価値がないのが原因でしょう。とすれば私の日記も私以外には価値のない物であり、かつ幼さや傲慢さ、勘違いの数々が記された日記ですから早く処分することが我が名誉を守る有効かつ唯一の手段になりそうです。
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2016年05月30日 布田川断層地帯を歩いて
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今回の地震では多くの方から安否を問う電話やメールをいただきましたが、昔建設省でお世話になった方からは専門の下水道について貴重なな示唆をいただきました。それは下水処理ができなくなればトイレの使用もできなくなるという事実です。私たちは一概に停電や断水ばかりに関心が向かいがちです。しかし話を聞く内に、熊本にある下水道処理施設の内二つがダメになり、残る一つだけで全域をカバーしていたという事実には肝を冷やされました。 人間が普通に生活を営む上で、多種多様なライフラインに依存していることを痛感させられる日々を今なお送っています。
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2016年05月23日 楠若葉きみ植えませば肥後の野に清らに立ちてをとめら歌ふ
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そうした日々を送る中で身辺の保管資料をも片付け始めたのは、世界で300万部が売れ大ベストセラーとなった近藤麻理恵さんの「人生がときめく方づけの魔法」を本棚から見つけたからです。ある一節には、「書類は全捨てが基本」と書いてあります。そこで俄然やる気を出して書類の整理を始めたという訳です。
さらに調べてみますと、昭和60年5月12日には全国植樹祭が熊本で開催され昭和天皇がご来臨されています。きっと当時29歳の美智子妃殿下はその時の情景を詠われたに違いありません。 |