2024年11月25日 追悼 谷川俊太郎さん
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訃報を聞いて改めて周囲を眺めると、谷川俊太郎さんにどっぷり浸かっていることがわかった。「好きノート」は自分自身で書き込むという面白いタイプの本で、谷川さんの言葉に誘導されるまま一番好きな俳優は誰だ、映画は何だなどと書き込んでいる。また、谷川さんが翻訳した漫画「ピーナッツ」は全巻10巻中、今日現在6巻目を読書中というわけである。(ひそかにこれは名訳と思っている) 先週の日経新聞には詩人の高橋睦夫さんが追悼文を寄せていた。「鳥羽」という詩に「本当のことを言おうか 詩人のふりをしてるが 私は詩人ではない」という一節を紹介して、その人となりを解説していた。さっそく本棚から「旅」という詩集を見つけ「鳥羽」の全文を鑑賞した。俗っぽい私はこの詩集を持っていたと自己満足に浸ったのである。すみません、これでは追悼文になりませんね。(写真は2年前、熊本市現代美術館で開催された谷川俊太郎展の一コマ) |
2024年11月21日 寿退社
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「浪漫」という言葉もあまり使われていないらしい。米米CLUBのヒット曲「浪漫飛行」に使用されたぐらいと言うからなにやら寂しい。私などは「麗しい」、「しとやか」なども使いたい言葉だ。元気な女性が活躍する時代、使われる頻度が落ちる言葉が出てくるのは自然なことだろう。 ということを考えながらインフルエンザの予防接種に行った病院で、いつも声かけしていたフロントの女性スタッフがいないことに気づいた。理由を聞けば結婚して旦那さんのいる大分に行ったとのこと。「寿退社」は今の時代にもあるんだと嬉しくなった。職場を離れてまで県外に行った彼女には幸せになって欲しいと心底思った。(写真は熊手。浅草の酉の市が有名で今月の句会の兼題でした。) |
2024年11月13日 トップの判断
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私にとっても難しい判断が過去にあったことは確かだ。失敗も多かったが、失敗から学び再挑戦を繰り返した。3年経って初めて良い結果が出た時にはやってて良かった、判断は正しかったと胸をなでおろしたことも多い。そしてそれは孤独を伴うことを覚悟しなければならない。中国の古典「孟子」に出てくる言葉、「自ら省みて縮(なお)くんば、一千万人といえども我いかん」の心境に近いと言えよう。 |