2014年12月09日 仕事の姿勢
![]() 京セラの創業者である稲盛さんは鹿児島出身の九州男児です。小さな会社を一流の企業にしたばかりでなく、携帯電話会社のKDDIを設立したり、倒産しかかったJALを再建したりと日本でも屈指の経営者として歴史に名を残す人です。稲盛さんのえらさは、自分の会社に閉じこもるのではなく、全国各地で盛和塾を開催し、経営者の育成に粉骨砕身努力していることです。
その京セラのことを勉強している時に、稲盛さんが、「成果=考え方×情熱×能力」という方程式を言っていることを知りました。しかも、考え方のみは配点にマイナスがありえると言うのです。と言うことは、いかに情熱や能力が高くても、考え方が悪ければ、成果はマイナス点になる可能性があるという訳です。
これをゴルフに例えると、スタンス(ボールを打つ時の足の向き)が悪ければ、いくら力があってもOB(罰を払って打ち直し)になるばかりで、無意味、無価値だとなるのです。つまり、会社においてもスタンスが間違っていたならば、いくらその人が頑張っているように見えても、会社に貢献できていないことになるのです。
こう考えてくると、京セラの人事評価が大変に厳しいことに思われてきます。しかし、JALの想像できないぐらいの短期の再建は、きっと稲盛さんが膝詰めでJAL職員の考え方を正したことで実現したに違いありません。なぜならば、JAL職員は選抜された職員集団であり、航空産業に対する情熱や能力は十二分に持っていたと推測されるからです。
私自身が地元で盛和塾に参加している人に聞いたことですが、稲盛さんは、経営者は自分の仕事に専念すべきであり、徒に財界活動などすべきでない、常に謙虚であれなどと教えているそうです。幸いにも、私は還暦を迎えたのを機に、多くの社外活動を辞めましたが、謙虚という点ではまだまだ修行が足らなさそうです。
|
2014年12月01日 老いは気から
![]() ちょっといい話を聞きました。
その方は御歳84歳ですが、見るからに若々しいので、その秘訣を聞いたのです。と、彼は毎週ゴルフをしており、前回は47・48でプレイしたとのことです。行きつけのゴルフ場では、毎月「75会」が開催されていて、75歳以上のプレイヤーが50人ぐらい集まるのだそうです。
聞けば聞くほど感心しましたので、思わず84歳でゴルフができるとは理想的です、と言いました。そうすると、御本人は友人に90歳までゴルフをしたいと希望を伝えたところ、その友人が福岡では99歳と100歳のゴルフ対抗戦があっていると教えてくれたそうです。
上には上があるものだと心底思い知らされました。私の場合は、ゴルフをしては腰が痛い、今日は疲れた、ゴルフの練習はしたくないなどと全く情けない有様です。病は気からという言葉がありますが、老いもまた気から来るとつくづく思いました。 よし、これからは心を入れ替えて頑張るぞ。 |
2014年11月26日 ひよこ釣り
![]() 先日八代の妙見祭を見に行きました。車で約30分、JRでは普通列車で20分程度の町に、歴史と文化がいっぱい詰まった祭りがあるとは今まで知らなかったのです。人口約10万人の市が当日は14万人の観光客で賑わったということを翌日の新聞で知ったのですが、なるほど天気に恵まれたせいか、妙見宮に至る参道は雑踏と呼べるほどで、出店している屋台も数多いものがありました。 道中、ぴよぴよと鳴き声がしますのでよく見ますと、縁日のひよこを大事にビニール袋に入れて持ち歩いている女性や子供らです。昔私も縁日で買って家で飼ったことがありますが、簡単に死ぬので、縁日のひよこは卵を生まないため死ぬ運命であった雄のひよこを売っているのだと教えてもらったことを思い出しました。(本当かどうかは今もって定かではありませんが) ところで、参道で見たひよこはどれも青や赤、黄色と派手な色に塗られています。さらに売り場を探すと、そこには「ひよこ釣り」の看板があり、竿に餌を付けてまさにひよこ釣りをしている子供達がいたのには愕然としました。金魚すくいからスーパーボールすくいになり、今度はひよこ釣りとは香具師の人たちも研究熱心です。そういえば、妖怪ウォッチの屋台も複数出ており、流行の取り入れ力も大したものです。 さて、肝心の祭りは国の無形文化遺産に登録されているということで、神馬、飾り馬、逆鉾、亀蛇(がめ)など松井家400年の歴史の重さを感じさせる貴重な祭りだなあと思いました。
会場となった水無し川の上流を歩いていくと、そこには宮内庁が管轄する「懐良(ともなが)親王」の墓所があり、また勅使坂を降りれば、熊本では唯一となった宮地の紙漉の家があり、周りの晩白柚の畑を渉猟しつつ小春日を堪能できた一日となったのです。
|