芭蕉林通信(ブログ)

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2014年10月30日 目病み女に風邪ひき男

 美しい女性を喩えて、「明眸皓歯」「傾城」などと学んだのは中国の歴史本からだったと思います。「夜目、遠目、傘の内」の喩えは、過日富山県の風の盆を見に行った時に実感しました。「秘すれば花」という世阿弥の言葉がありますが、美人というものは男が想像を働かせた時がより美しく感じるものなのです。小林秀雄風に言うと、美人の美しさというものはなく、美しい女性は世に多いということになるのでしょうか。

 図らずも、また秋の風邪を引いてしまいました。週末にまとめてテニスの試合をしたことが体力の消耗を招いたようです。病院で点滴を打ち、薬をまじめに飲んでいるのですが、なかなか治らないのはきっと歳のせいです。それにしても、昨今の朝晩の冷え込みは厳しく、日中の寒暖差の激しさには驚かされます。先日高速道路のサービスエリアで、紅葉を始めた楓の葉っぱを数枚拾ってきましたが、秋は確実に深まりつつあります。
 ところで風邪で思い出したのは、「目病み女に風邪ひき男」です。これは眼病にかかっている女性は目が潤んで見えて奇麗だし、風邪を引いている男は声が低くなって男らしいと意味ですが、私の場合は単なる顔色の悪いオジさんという点がつらいところです。ついでに、「東男に京女」という言葉も思い出しました。古今東西、男女についての表現は多種多様にあるものだと改めて感心させられます。


2014年10月20日 奄美大島のハブ

 鹿児島の南に連なる南西諸島では、屋久島や種子島、沖縄本島、石垣島、そしてその先の西表島、竹富島、小浜島には足を運んだことがありましたが、奄美大島は積年の夢が叶っての初めての旅となりました。沖縄が未だ日本に返還される前、中学2年生の時に沖縄に行った時は、生まれて初めてパスポートを作り、円をドルに交換して行ったぐらいですから、沖縄については他の人よりは多少は年季が入っていると言えそうです。その際は、那覇に着くまでの船中での激しい船酔い、沖縄の至る所に翻る星条旗が今でも記憶に鮮明に残っています。
 今回は、一週間前の台風の惨禍を心配しながら奄美大島に赴いたのですが、台風慣れしている島だけに意外と大丈夫ではないかという予想が的中しました。少なくとも名瀬近辺では、素人目には台風の傷跡は見る事も感じることもできませんでした。
 旅行前に楽しみにしていたのは、日本画家・田中一村の美術館であり、大島紬など奄美大島ならではの文化に接することでした。結論から言えば、これらの文化体験には大いに満足、郷土料理と黒糖焼酎はいささか期待はずれ、ただし、名物の鶏飯は美味しく、総合点は80点といったところです。

 そして心配したのがハブの存在です。ハブに咬まれたならば猛毒で死ぬかもしれない、血清はどこで手に入るのかと切りのない不安に苛まれたのです。もっともこれも杞憂に終わったのですから笑止千万です。離島の際には、ハブの一匹も見れなかったを残念に思っつたぐらいですから、人間は喉元過ぎれば熱さ忘れる、というのは本当だと思います。
 現地で聞いたところのよれば、ハブの活動期は10月から翌年の6月頃、冬眠はせずに卵は20個ほど生むということです。駆除するためのハブ一匹の値段は3000円ですが、ハブが怖い私としてはそれが高いのか安いのか分かりません。しかし、無事に帰還できたことで、ハブ a  Nice Day の旅となったのでした。
 写真は、現地の黒糖を作っている工場の様子です。


2014年10月14日 社員食堂と花嫁修業

  会社の若手社員と社員食堂で時々中食を供にしますが、仕事を離れて様々な情報交換ができて楽しいものです。今日は、3人の女性社員相手に「女子力アップ」の話をしました。と言ってもこれはNHK番組「女子力アップ講座」で、国生さゆりさんが話していたことを覚えていただけのことですから、いわゆる受け売りです。国生さんは、まず新聞を購読して分からない事は辞書で調べて知識を増やす、次に一流の物を買うと丁寧に扱うので所作が奇麗になると指摘していました。
 ここまで説明している内に、昨晩聞きに行ったゲルギエフが芸術監督しているマリインスキー歌劇場管弦楽団のコンサートが思い出されました。演奏されたのは、プロコイエフ・バレエ「ロミオとジュリエット」、ドヴォルザーク「チェロ協奏曲ロ短調」、チャイコフスキー交響曲第6番ロ短調「悲愴」でしたが、あまりにも美しく荘重な音色に聞き惚れたことを3人の女性社員に披露したのです。音楽も一流のものは違うと・・・
 そしてさらに思い出したのは、若手チェリストがアンコールで弾いた独奏曲の素晴らしさでした。彼のチェロが響きわたると、突然にアーウーという声明のごとき声が重なり、また別の旋律に移るというまるで幽玄の世界に彼は誘(いざな)ってくれたのです。休憩時間になると、劇場のCD売り場に直行したのですが、チェリストに感激した観客が私同様CDを買い求めていたのは当然でした。(因に、彼のCDは発売されていませんでした。)

 さて、別のNHK番組で面白いのは、全国各地で繰り広げられる中食の様子を取材した「サラメシ」です。中井貴一さんが素っ頓狂な声で解説するのもおかしいのですが、まさに地域ならでは中食風景や各人それぞれのこだわり弁当などがあり、見る人を惹き付ける番組です。我が社の場合は、コンビニ弁当で済ます人とお母さん又は自分で作った弁当を持参する人が半々といったところです。最近のコンビニ弁当の進化を見ていると、簡便で美味しい弁当がすぐに買える現代社会では、若者が焦って結婚しようとは考えないはずだと納得したりします。
 これは私流に言えば、「嫁いらず」の時代です。老婆心ながら、独身でいれば料理下手な新妻の料理を無理して食べなくてすむなどと考える青年が多いのではないかと心配になるほどです。昔は、嫁入り前の女性は料理や華道など花嫁修業をしたものですが、今ではこれも死語なのでしょうね。


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