2014年12月22日 まっさんの余市工場で飲んだ水割り
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NHKの朝ドラ「まっさん」の視聴率が好調を持続しているとのことで、北海道旅行中、放送開始日にたまたまニッカウィスキー余市工場を見学した一人として嬉しく思っています。余市工場のガイドさんは、ウィスキーの本場であるスコットランドに似ていると説明していましたが、その後専門書で調べてみると、余市工場の屋根の赤色が本場スコットランドの工場群の鈍色とは随分違うということも分かりました。もちろん、余市工場の方が随分と可愛らしい印象を与えています。
さて、ウィスキー工場ならではのことと言えば、余市工場にもウィスキーの試飲コーナーがあったことです。いや正確に言えば、無料で飲めるコーナーとは別に、有料で貴重な高価ウィスキーを飲めるコーナーがありました。せっかく来たのですから、私もさっそく有料試飲コーナーに行ったのですが、そこのバーテンダーに教わったのが「美味しいウィスキーの飲み方」でした。
それは、One Two Threeの原則というものです。つまり、ウィスキーを一定程度入れ、その二倍の水を入れる、さらに氷を三個入れ、マドラーで21回かき混ぜるというものです。さすれば、ウィスキーは適度に薄められ、しかも10度という適温になるというのです。なぜ21回かき混ぜるのかは判然としませんが、確かにこうして作った水割りは本当に美味しく感じられて、それ以来病みつきになっています。
時々二次会で行った店で水割りを頼むことがありますが、そうした場合の水割りは水で薄め過ぎており、ウィスキー本来の味がわからないということがよくあります。朝ドラ「まっさん」効果で、人気ブランドのウィスキーは生産が間に合わないとのことですが、ウィスキー好きの方には、一度One Two Threeを試してもらいたいと思います。
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2014年12月15日 「ありがとう」の反対語は?
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講師が言う答えは「当たり前」。
なるほど、「ありがとう」という言葉は有難いこと、つまり稀にしかないものと解釈すれば、反対語はいつもあり得るもの、「当たり前」のことと考えることができます。とは言いながら、日頃当たり前のように使っている「ありがとう」を深く考えることなく過ごしてきた自分の迂闊さを痛感させられた一事でした。 そして、当たり前と思う限りは感謝の念は出ないものだと改めて考えさせられたのです。
冬の賞与シーズンを迎えましたが、いつも感じるのは賞与を貰うのは当たり前と思っている社員が多いということです。一年間あるいは半年間の努力の成果ですから、賞与をもらうのは当然だ、むしろ少ないのがけしからんと思うのは理解できます。
ただこうした時でも、ごく少ない人数ですが賞与のお礼を言ってくる社員がいます。経営者は意外とこういう反応に弱いものですが、それは経営者が、会社が今年も生き残り、賞与も用意できた、こうして新年度を迎えられることは「ありがたい」と思っているからだと思います。
いずれにしても、「ありがとう」という言葉が死後にならないように、自分自身、何に関しても簡単に「当たり前」と思わないように注意しようと思います。
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2014年12月09日 仕事の姿勢
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京セラの創業者である稲盛さんは鹿児島出身の九州男児です。小さな会社を一流の企業にしたばかりでなく、携帯電話会社のKDDIを設立したり、倒産しかかったJALを再建したりと日本でも屈指の経営者として歴史に名を残す人です。稲盛さんのえらさは、自分の会社に閉じこもるのではなく、全国各地で盛和塾を開催し、経営者の育成に粉骨砕身努力していることです。
その京セラのことを勉強している時に、稲盛さんが、「成果=考え方×情熱×能力」という方程式を言っていることを知りました。しかも、考え方のみは配点にマイナスがありえると言うのです。と言うことは、いかに情熱や能力が高くても、考え方が悪ければ、成果はマイナス点になる可能性があるという訳です。
これをゴルフに例えると、スタンス(ボールを打つ時の足の向き)が悪ければ、いくら力があってもOB(罰を払って打ち直し)になるばかりで、無意味、無価値だとなるのです。つまり、会社においてもスタンスが間違っていたならば、いくらその人が頑張っているように見えても、会社に貢献できていないことになるのです。
こう考えてくると、京セラの人事評価が大変に厳しいことに思われてきます。しかし、JALの想像できないぐらいの短期の再建は、きっと稲盛さんが膝詰めでJAL職員の考え方を正したことで実現したに違いありません。なぜならば、JAL職員は選抜された職員集団であり、航空産業に対する情熱や能力は十二分に持っていたと推測されるからです。
私自身が地元で盛和塾に参加している人に聞いたことですが、稲盛さんは、経営者は自分の仕事に専念すべきであり、徒に財界活動などすべきでない、常に謙虚であれなどと教えているそうです。幸いにも、私は還暦を迎えたのを機に、多くの社外活動を辞めましたが、謙虚という点ではまだまだ修行が足らなさそうです。
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