芭蕉林通信(ブログ)

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2014年12月01日 老いは気から

 ちょっといい話を聞きました。
 その方は御歳84歳ですが、見るからに若々しいので、その秘訣を聞いたのです。と、彼は毎週ゴルフをしており、前回は47・48でプレイしたとのことです。行きつけのゴルフ場では、毎月「75会」が開催されていて、75歳以上のプレイヤーが50人ぐらい集まるのだそうです。
 聞けば聞くほど感心しましたので、思わず84歳でゴルフができるとは理想的です、と言いました。そうすると、御本人は友人に90歳までゴルフをしたいと希望を伝えたところ、その友人が福岡では99歳と100歳のゴルフ対抗戦があっていると教えてくれたそうです。

 上には上があるものだと心底思い知らされました。私の場合は、ゴルフをしては腰が痛い、今日は疲れた、ゴルフの練習はしたくないなどと全く情けない有様です。病は気からという言葉がありますが、老いもまた気から来るとつくづく思いました。
よし、これからは心を入れ替えて頑張るぞ。


2014年11月26日 ひよこ釣り

 先日八代の妙見祭を見に行きました。車で約30分、JRでは普通列車で20分程度の町に、歴史と文化がいっぱい詰まった祭りがあるとは今まで知らなかったのです。人口約10万人の市が当日は14万人の観光客で賑わったということを翌日の新聞で知ったのですが、なるほど天気に恵まれたせいか、妙見宮に至る参道は雑踏と呼べるほどで、出店している屋台も数多いものがありました。

 道中、ぴよぴよと鳴き声がしますのでよく見ますと、縁日のひよこを大事にビニール袋に入れて持ち歩いている女性や子供らです。昔私も縁日で買って家で飼ったことがありますが、簡単に死ぬので、縁日のひよこは卵を生まないため死ぬ運命であった雄のひよこを売っているのだと教えてもらったことを思い出しました。(本当かどうかは今もって定かではありませんが)


 ところで、参道で見たひよこはどれも青や赤、黄色と派手な色に塗られています。さらに売り場を探すと、そこには「ひよこ釣り」の看板があり、竿に餌を付けてまさにひよこ釣りをしている子供達がいたのには愕然としました。金魚すくいからスーパーボールすくいになり、今度はひよこ釣りとは香具師の人たちも研究熱心です。そういえば、妖怪ウォッチの屋台も複数出ており、流行の取り入れ力も大したものです。

 さて、肝心の祭りは国の無形文化遺産に登録されているということで、神馬、飾り馬、逆鉾、亀蛇(がめ)など松井家400年の歴史の重さを感じさせる貴重な祭りだなあと思いました。

 

 会場となった水無し川の上流を歩いていくと、そこには宮内庁が管轄する「懐良(ともなが)親王」の墓所があり、また勅使坂を降りれば、熊本では唯一となった宮地の紙漉の家があり、周りの晩白柚の畑を渉猟しつつ小春日を堪能できた一日となったのです。

 

 

 



2014年11月18日 ものを買う

 端的に言って、私はものを買うのが無性に好きな性分です。これは幼児の時にグリコのおまけを集めたり、切手をコレクションしたりした時から、持って生まれた性分なのでしょう。
 柳宗悦が始めた民芸運動に賛同した陶芸家、河井寛次郎には「ものを買ってくる 自分を買ってくる」という言葉があり、なるほどと思いました。ものを選ぶには自分の好みが左右します。ものには自分自身が投影されているのです。ですから、買うものは、他人から見れば買う理由が分からない、となることにもなりがちです。ものを買うということは自分だけの自己満足の世界になるということを恐れる訳にはいかないのです。

 そうして今年一年の締めくくりの時期を迎えて、我が周辺に集まって来たものの多さに辟易している自分がいます。河井寛次郎の言葉を借りれば、買ってきた自分が多すぎる事態になっているのです。シンプルは美しいと言いますが、シンプルはまた難しいと思う昨今です。
 


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