芭蕉林通信(ブログ)

HOME > 芭蕉林通信(ブログ)

106件〜108件 (全 722件)   <前の3件     ・・・   32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40  ・・・   >次の3件

2022年08月01日 古代ローマの少子化対策

 先週の新聞記事に、韓国では合同出生率が0.8にまで落ち込み少子化が深刻な問題となっているとあった。コロナ感染拡大前に焼き肉屋で会った若い韓国人夫婦も子供は要らないと言っていたことを思い出す。中国にしても長年続けた一人っ子政策を大転換し二人目の子供を容認したもののいまさらと考える夫婦が多いようで、政府が思い描くようには出生数が増えないらしい。肝心の日本にしても少子化は続いており、さらには結婚しない、子供を産まない人も多い状況では他の先進国同様に少子化問題の先は見えない。

 個人的には少子化は国力を阻害すると考えている。ましてや他国に比べてもひとり当たり GDPが伸び悩むんでいる日本では先行き経済規模は縮小するのは間違いない。東京都の小池知事が、就任時の公約として保育園の待機児童をゼロにすると言った政策はどうなったか。日本政府の子供支援策も不十分と言わざるを得ない。結果が出ないという実績が物語っている。もっとも男女格差を容認する日本人の生活文化や生活習慣を変えなければ、抜本的な解決にはならないとも思う。

 そこでしばしば思い出すのが、古代ローマの円熟期に起こった少子化問題とその解決策である。これは、私の大好きな作家塩野七生さんのエッセイに載っていた話だ。古代ローマでは円熟期を迎えるとローマ市民は現世享楽型となり、子供を産んで育てようとはしなくなった。将来のローマ市民の減少は広大なローマ帝国を維持し難くする、との危機感を抱いたリーダーが取った施策が相続税の改革だ。子供のいない夫婦の財産の相続税を100%としたのである。稼いだ財産は自分の人生で使い切って結構、ただし残った財産は政府が全額回収するとしたのである。その効果は絶大で、ローマ市民の出生率は見る間に改善したとのことである。昔読んだ記憶のために詳細は間違っているかも知れないが、政府の大胆な政策変更で国民を誘導できる例として今でも強く記憶に残っている話である。

2022年07月26日 半日だけの新興宗教

 田舎からぽっと出のお上りさんだった大学1年生の私は、全学ストライキのため大学の授業がいっさいなく暇を持て余していたこともあり、友人と二人で近くにある他の大学の文化祭に行った。校舎内のいろいろな出し物を見て歩くうちに、「第三文明」と称した教室に足を踏み入れた。世界歴史にも出てこない第三文明とはいったい何なのか、掲示物を読んでいると、一人の女子学生に声をかけられた。ご興味があるならば近くのマンションで詳しく説明いたしますと。友人が一緒にいることだしつい誘いに乗った。あとで考えると年上であろうその女子学生が優しそうに思えたのかも知れない。

 ところが、マンションでは友人と切り離され別々の部屋へ通された。そこにはおじさんから若い人まで10人ほどが待ち受けていた。そして、私一人によってたかって質問を浴びせかけてきた。宗教には興味があるか、神や仏は信じるか、宗教で人生を豊かにしたくないか、などなど。狙った獲物はけっして逃がすまいと拘束時間は延々と過ぎ、一緒だった友人が入会を承諾したとの話を聞いた瞬間、心は折れ入会を承諾した。初めは気が付かなったが新興宗教の一つだった。

 すぐそのまま黒塗りの車に乗せられ、どこか知らない寺で入会の手続き。必死に断ったが下宿まで車で送り届けられた。紫の布に包まれたものを渡され毎朝毎晩拝むように言われた。翌日大学であった友人とお互いのいきさつを語るうちに、自然と怒りが湧いてすぐに脱会を申し入れに行った。現在、安倍元首相殺害のきっかけとなった新興宗教の問題が連日報道されている。教団が新しく名前を変え、若い女性信徒が優しく接してくれば、海千山千の政治家といえでもころっと騙されるのだろう。今は、徹底した真相究明を待ちたい。

2022年07月20日 レゴ好き

 つい「レゴ愛」とタイトルをつけそうになりかろうじて踏みとどまった。愛とは少し大袈裟と思ったからである。レゴとはプラスチックの大小さまざまなブロックを組み立て最終製品を作る玩具の一種だが、簡単なものから複雑高度なものまであり子供から大人までが楽しめる。当初は孫に買ってやったつもりが、いつしか孫はレゴを卒業してしまい、私自身がミイラ取りがミイラになったという次第。そういえば、東京のレゴランドに孫と一緒に行ったことも今では懐かしい思い出だ。

 今まで作った作品の中でやや大作と呼べるものは、スペースシャトルや実際に専用レールを走らせることのできる電車、パイレーツカリビアンのブラックパール号などがある。これらは小学生の孫に譲った瞬間、もったいなくも完全に元のピースに解体されてしまった。スペースシャトルの制作には二昼夜もかかったにも拘わらずである。

 それでもめげず定期的にお気に入りのレゴを見つけては制作を続けている。と言うのもレゴの進化が面白いからである。例えば、音楽の鳴るグランドピアノやビートルズのイエローサブマリン、スターウォーズのヨーダ、vwのバン、レゴの創業者が使っていたというタイプライターなどがある。そして直近の作品がまた楽しかった。果肉植物の寄せ植えとゴッホの絵・星月夜である。大小のブロックで表現する植物の曲線、あるいはゴッホの絵が立体に蘇るなど興味津々のレゴを堪能したのである。

106件〜108件 (全 722件)   <前の3件     ・・・   32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40  ・・・   >次の3件