芭蕉林通信(ブログ)

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2023年08月16日 額の裏に隠されていた物

 先日、架けていた版画が落ちて額が壊れたと一人の社員が申し訳なさそうな顔で報告に来た。それは明治17年当時弊社が乾物問屋をしていた様子を銅版画にしたもので、額と一緒に落下したらしい。原本ではなく複製であるから心配せずに持って来るように言った。私自身で行きつけの額縁屋に持ち込み、新たな額装を依頼しようと思ったからである。

 その版画を何気なく見ている内に、裏に一枚の紙きれが挟まれていることに気付いた。折りたたまれている紙切れを広げると、それは明治28年9月19日付の九州日日新聞(熊本日日新聞の前身)の一部であった。誰が何のために版画の裏に紙切れを隠していたのか推理することにした。シャーロックホームズか灰色の脳細胞を持つポアロになった気分である。

 そこで判明したのは、当時の新聞には物価欄があり、主要な乾物については弊社が相場を発表していたという事実である。新聞の欄には「乾物類(新三丁目亀屋)」とある。亀屋とはまさに明治時代の屋号である。さらに記憶が呼び覚まされたのは、明治時代には乾物の相場を新聞紙上で発表していたと父が教えてくれていたことである。とすれば紙切れを額の裏に隠していた犯人は父であり、額が落下したことにより154年の歴史を彩る一級資料が発見できた訳で、今回の偶然に驚きかつ感謝しているのである。  

2023年08月09日 ゾッとした話

 猛暑の夏になった。庭の植木に水遣りするだけで汗びっしょりになる。それはやぶ蚊の攻撃から身を守るために、頭の上から足の先まで完全武装しなければならないせいでもある。やぶ蚊以外にも嫌いな虫がナメクジやゴキブリ、ムカデの類だ。都会ならぬ自然いっぱいの田舎暮らしではやむを得ないことではあるが、ゴキブリが家を這いずり回っていたりすると殺虫剤を持ってひたすら追いかけることとなる。

 そのゴキブリの一匹と遭遇したのが先日のこと。それも意外な所で。それはある朝のこと洗面所で歯磨きをしようとしたら、なんと一匹の大きいゴキブリが私が立てかけて置いている歯ブラシのブラシの部分を舐めているではないか。それも心なしか嬉しそうな顔をして。驚くやら腹が立つやらしたが、最後には今までゴキブリが舐めていた歯ブラシを気づかないまま使っていたかと思うとゾッとした。殺虫剤をふりかけるわけにもいかず、ゴキブリを手で追い払いその歯ブラシは捨てた。

 「知らぬが仏」とは言うものの、歯磨き粉の味が好きなゴキブリがいるとも知らず、今まで歯磨きをしていた自分がいやになった。そして新しい歯ブラシには当然のことブラシキャップをつけるようにしたのである。さて、猛暑に苦しんでいる方には少しはゾッとしていただいただろうか。だとすれば、私の怖い体験は少しは世の役に立ったと思うのだが。

2023年07月31日 ペットボトル

 世界各地で猛暑となり山火事が頻発する事態となっている。グテーレス国連事務総長は、もはや地球温暖化と言うより地球沸騰だと述べ早急な対策を呼び掛けている。硬式テニス部に所属していた大学生の頃は、真夏の太陽に焼かれ顔は真っ黒だった。ある人は私の顔で白いのは白目部分と笑った時の歯だけだと言った。しかしあの頃の夏はいくら暑くても気温40度近くになるということはなかったはずだ。でなければテニスをするたびに熱中症にかかっている。

 一方最近では、高齢者は喉の渇きを感じにくいので定期的に水分を補給するようにと報道がある。納得できる話なので、毎日努めてペットボトルで水分を補給してきた。ましてやゴルフをする時は、プレイ中に2〜3本のペットボトルを飲み干すことになる。そうなると、俄然自宅に持ち帰る空いたペットボトルの本数も増えるわけで、中を水洗いしラベルを剥がし、キャップを分別処理することになる。

 そうした作業を見ていた家人からある日突然注意された。いくらリサイクルすると言っても、毎日ペットボトルを処分するのは地球環境に良くないでしょうと。一瞬命を守るために飲んでいるのだと反発したくなったが、よく考えれば一理ある。つまり保温性のある水筒に氷と水を入れて飲めば処分するものは一切出ないのである。かくして我が家で不良在庫化しつつあった大き目なスタンレーの水筒を引っ張り出し、朝から氷水を詰め会社やゴルフ場、テニススクールに通う日々を送っている。そしてこれは結構安上がりだ。

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