2024年11月21日 寿退社
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「浪漫」という言葉もあまり使われていないらしい。米米CLUBのヒット曲「浪漫飛行」に使用されたぐらいと言うからなにやら寂しい。私などは「麗しい」、「しとやか」なども使いたい言葉だ。元気な女性が活躍する時代、使われる頻度が落ちる言葉が出てくるのは自然なことだろう。 ということを考えながらインフルエンザの予防接種に行った病院で、いつも声かけしていたフロントの女性スタッフがいないことに気づいた。理由を聞けば結婚して旦那さんのいる大分に行ったとのこと。「寿退社」は今の時代にもあるんだと嬉しくなった。職場を離れてまで県外に行った彼女には幸せになって欲しいと心底思った。(写真は熊手。浅草の酉の市が有名で今月の句会の兼題でした。) |
2024年11月13日 トップの判断
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私にとっても難しい判断が過去にあったことは確かだ。失敗も多かったが、失敗から学び再挑戦を繰り返した。3年経って初めて良い結果が出た時にはやってて良かった、判断は正しかったと胸をなでおろしたことも多い。そしてそれは孤独を伴うことを覚悟しなければならない。中国の古典「孟子」に出てくる言葉、「自ら省みて縮(なお)くんば、一千万人といえども我いかん」の心境に近いと言えよう。 |
2024年11月11日 家訓
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岡田家には、「大黒柱に車をつけろ」という家訓があるそうだ。小売り店を営んでいた時に近くにバイパスができ、人と車の流れが旧道からバイパスに劇的に変化した。その時に先祖伝来の店を閉めたり売ったりすることはできないと考えがちであるが、時代の変化に合わせるためには、古い店を閉めバイパス沿いに移転オープンすべきだと言った趣旨の話だった。大黒柱だとしても、時代が変わればその役割を終えるのであり、素早く転換しなければならないと教えられた。 一方、商売を続けて長い拙宅にも家訓に似たものが伝わっている。祖父が言っていたのが、「山より大きなイノシシは出ない」。怯えたり不安にかられると、庭の木が揺れただけでも幽霊に見えるものである。不安にかられて過剰反応はすべきでないと解釈している。また父には、「のれんは築くもので守るものではない」という言葉が残されている。私が好きな「一代一業」、つまり歴史や伝統を守るだけではなく、常に創業すべくチャレンジすべきだと解釈している。 |