芭蕉林通信(ブログ)

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2024年11月29日 中国人研修生の日本の印象

 中国の提携先である食品メーカーから5人の研修生が二班に別れて来日した。研修生と言っても中国の工場では各部門の責任者的立場の女性らで、仕事に慣れたベテランと言っても良い。果たして弊社のような小さな食品メーカーで研修を引き受けてお役に立てるか心配した。

 ただ5人とも海外に出るのは初めてだそうで、研修の名前を借りたお疲れ様的な意味があったのかも知れない。それにしても応分の費用がかかるはずだし、もし家庭を持つ弊社の女性社員に3週間、中国で研修しないかと相談してもおおかた尻込みするだろうと思った。

 第二班3人のお別れ会は、思い出に残ることを期待してフランス料理店にした。食事中日本の印象を尋ねた。3人が異口同音に言ったのは、町が綺麗、人が礼儀正しい、皆が穏やかとの返事だった。日頃気づかない点を指摘してもらい、改めて日本らしさ、その守るべき良さを教えてもらったように感じた。

2024年11月25日 追悼 谷川俊太郎さん

 詩人の谷川俊太郎さんが92歳で亡くなった。残念ながら講演会などで直接お話を聞く機会はなかったが、一ファンとしては少なからず縁があったと感じている。まずは谷川さんのお父さんが谷川徹三という哲学者で古美術品の蒐集家でもあり、そのコレクションの本が私の本棚に飾ってある。恥ずかしながら哲学の本はない。

 訃報を聞いて改めて周囲を眺めると、谷川俊太郎さんにどっぷり浸かっていることがわかった。「好きノート」は自分自身で書き込むという面白いタイプの本で、谷川さんの言葉に誘導されるまま一番好きな俳優は誰だ、映画は何だなどと書き込んでいる。また、谷川さんが翻訳した漫画「ピーナッツ」は全巻10巻中、今日現在6巻目を読書中というわけである。(ひそかにこれは名訳と思っている)

 先週の日経新聞には詩人の高橋睦夫さんが追悼文を寄せていた。「鳥羽」という詩に「本当のことを言おうか 詩人のふりをしてるが 私は詩人ではない」という一節を紹介して、その人となりを解説していた。さっそく本棚から「旅」という詩集を見つけ「鳥羽」の全文を鑑賞した。俗っぽい私はこの詩集を持っていたと自己満足に浸ったのである。すみません、これでは追悼文になりませんね。(写真は2年前、熊本市現代美術館で開催された谷川俊太郎展の一コマ)

2024年11月21日 寿退社

 現代社会で時代遅れになっている言葉を集めているという話が雑誌に載っていた。「寿退社」がその一例としてあげられていたが、なるほど私が1970年代社会人になった頃は、女性は結婚すれば退社するのが当たり前という考えかたが残っていた。

 「浪漫」という言葉もあまり使われていないらしい。米米CLUBのヒット曲「浪漫飛行」に使用されたぐらいと言うからなにやら寂しい。私などは「麗しい」、「しとやか」なども使いたい言葉だ。元気な女性が活躍する時代、使われる頻度が落ちる言葉が出てくるのは自然なことだろう。

 ということを考えながらインフルエンザの予防接種に行った病院で、いつも声かけしていたフロントの女性スタッフがいないことに気づいた。理由を聞けば結婚して旦那さんのいる大分に行ったとのこと。「寿退社」は今の時代にもあるんだと嬉しくなった。職場を離れてまで県外に行った彼女には幸せになって欲しいと心底思った。(写真は熊手。浅草の酉の市が有名で今月の句会の兼題でした。)

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