2025年05月02日 極限状態から得たもの
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銀行の産業調査部という部署で働いていた時、急遽上司が東京都庁で講演することになった。都の財政逼迫を受けて、改善策を示す講演資料を短期間で作るよう命じられた。その結果、締め切りに間に合わせるために二日間徹夜作業を強いられた。社宅に戻り資料作成をしていると、妻と幼子が寝ている姿に引き込まれそうな気分になったことを今でも思い出す。 その経験のおかげか半世紀近くたった今でも、好きな時間に寝られることに無上の幸せを感じている。ただ眠れるだけでありがたいのである。今朝の新聞には、日本人の幸福感は世界的にみても低いというハーバード大学の調査結果が掲載されていた。もし極限状態を知った日本人の多く回答したならば、幸福感を感じる人の割合はもっと増えただろうと思う。(九州国立博物館のはにわ展には国宝の武人像が) |
2025年04月28日 ミサゴの目・蟻の目
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今回は幸が江戸に店を出すにあたって、元番頭の治兵衛(舘ひろしの演技にも味がある)がアドバイスする場面があった。それは「ミサゴの目と蟻の目を持ちなされ」と言う場面だ。へえ、あのミサゴがここで出てきたかと感心した。ミサゴを先に調べていただけに、すぐさま話に入って行けて嬉しかった。治兵衛の言葉は今風に言えば、ビジネスには大局観と現場感覚が重要だと言うことだろう。商いの道にはいつも変わらない大事なことがあると改めて感じた。 |
2025年04月14日 汝自身を知れ
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自分の顔を自分では見ることはできない、鏡に映った顔も左右が逆だという話があるが、姿形にしても立ち居振る舞いにしても、自分を自分で知ることは難しい。日頃はそのことに気づかずに、自分なりに良かれと思って発言したり、行動したりしているに過ぎない。もっともそのことに自分で気づけば恥ずかしくなってかえって緊張するだけだ。だからかも知れないが、私の場合は映像に映った自分自身を見ることは耐えられない。 その点面白いのはスポーツする時に、自分のプレイ振りを動画で撮ってそれを自ら見ることだ。頭で描いてプレイしている姿と動画の中の現実の違いに驚かされる。そして改善点が手に取るように分かるのである。そういえば、大谷翔平選手はいつも自分のデータを確認しながら技術の向上を目指している。よって凡人の私も、恥ずかしがらずにもっと自分自身と対峙しなければならないと思う。 |