芭蕉林通信(ブログ)

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2018年05月17日 あぐらをかく現代人

 テレビ番組で美輪明宏さんが「最近の女性は女性であることにあぐらをかいている。」と発言していて、私自身なるほどと納得した。しかし、世の中はそこからの展開が面白い。この話をある女性にしたところ、「女性だけでなく、男性も同じでしょう。」と切り返され、これまたそだねーと納得した。会話は理解することができる同士がすると文字通り話が早い。

 と言うのは、会社の幹部連(男性ばかり)に美輪さんの発言を紹介したら、誰も意味を理解できないことに驚いたからである。学歴が泣くとはこうしたことを言うのだろう。「あぐらをかくという」という意味を身体的表現としか捉えられない。つまり話が通じないから会話でなく説明になってしまった。

 もしかしたら美輪さんの指摘は、テレビ番組を視聴していた国民の多くに意味が伝わらず、現代の女性はあぐらをかくほど行儀が悪いと思ったのかもしれない。そして、美輪さん自体も発言が誤解されて伝わっていることに気づかなかった可能性が高いのである。現代人への素晴らしくかつちょっと皮肉っぽい指摘は空を切ったに違いないのである。

2018年05月08日 つまらない話

 最近同年輩の友人に会うと、つまらない事で夫婦喧嘩になると言う。夫婦喧嘩というよりも口喧嘩といった類いかも知れない。言った言わないとか、それはおかしいとか、たわいない話が火種になるらしい。まさに売り言葉に買い言葉である。かといって夫婦の会話を避けるのは、コミュニケーション不足になってまた別の問題となる。

 あれやこれや考えているうちに、ふと気がついた。歳を取ると記憶力が落ちる。記憶力の落ちた同士が話し合えばいろいろと食い違う。お互いが食い違っていることに気がつかないから、口喧嘩が発生するのではないか。

 そう考えると、夫婦喧嘩というものが実にバカバカしく思えてくる。半分ボケた者同士が自己主張を繰り返しているだけなのではあるまいか。昔から「夫婦喧嘩は犬も食わない」とはよく言ったものだ。とはいえ、ボケた会話は高齢者だけの特権であり、昨今の若い夫婦の口喧嘩は危険度が相当に高い。

2018年05月01日 悪筆その後の顛末

 昨日、京都の某寺から観覧予約の往復葉書が届いた。一週間前に投函していたので、OKの返事が来てホッとした。葉書の宛先は当然私になっている。その幼稚な字を見ているうちに最近のお寺の小僧さんも字が下手だなと妙に安心した。とその瞬間、その宛名は私自身が書いた字であることに気付いた。愕然としつつ意気消沈、恥ずかしさで顔が火照った。

 自分の字を自分で批判したのでは話にならない。自分の字を自分の字と思わずに客観的に見たのは初めての経験だった。大抵は自分の字は日頃から下手だと自覚しつつ仕方ないと思って書いている。それが突然に他者の字と比較して観察・批評したのだからたまらない。

 伊集院静の「文字に美ありや」という本を読書中だったのも良くなかった。文字には美がある。文字には人格が現れる。とすれば、私の人格は未だお恥ずかしい水準という訳なのである。

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