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ゴルフ場で鳥の巣を拾ったことが二度ある。自然に囲まれた場所だけに、鳥が多く生息しているのだろう。卵を産み育てるためにせっせと作られた巣は、鳥の種類ごとに違うにしてもそれぞれに美しい。そして鳥は一年ごとに鳥の巣を作り替えるために、古い巣は放置されいつの日にか地面に落ちるという訳だ。 鳥の巣コレクションが二つになった時に、近くに住む婦人からさらに一つの巣を寄贈してもらった。それは3年前に、その婦人から珍しい巣を拾ったと見せられていたものである。直径は13cmぐらい、全体が袋状になっていて出入りする穴はわずか2cmと小さい。苔と小枝が蜘蛛の糸で縦横に編んであり触れば柔らかく、巣穴の中はタンポポの綿毛がびっしり敷き詰められている。実に手の込んだ鳥の巣に驚いたのだった。 いわば憧れの鳥の巣がコレクションに加わったので、この際一念発起して巣を作った鳥を特定しようと考えた。ネットで鳥の巣図鑑を購入し、あれこれと巣を比べてみた。その時偶然に、NHKの「ダーウィンが来た!生き物新伝説」で小鳥のエナガが放映されたのである。番組ではエナガはクマタカが襲った小鳥の羽毛を巣穴に二千枚も敷き詰めるとあったが、クマタカのいない熊本ではエナガはタンポポの綿毛をせっせと集めて巣を作っていたのである。
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日本人の国際結婚の割合は厚生労働省の統計によれば3.3%とまだ低いが、私の場合は姪の国際結婚も二人目となった。一人目はイタリア人と結婚してフィレンツェに住み陶芸家をしている。そして今回の姪の相手はニューヨークの救急医療のユダヤ人医師である。本人はキュレーター(学芸員)なので、結婚のために覚えたヘブライ語が五カ国語目となる。 そこでユダヤ人のことがいろいろ分かって来た。まず、妻になるためにはヘブライ語を話しユダヤ教にならねばならぬ。トランプ大統領の娘イバンカさんと同じだ。食べられないのは豚肉の他に鱗のない魚類という。つまりイカ・タコ・蟹・牡蠣など美味しいものが軒並みだめらしい。鯛の活き造りも食べられないので、ユダヤ人を寿司屋に連れて行ったらネタ選びに苦労すると思うとおかしい気がする。 姪の父親である弟が渡米して約25年になるがこうした日が来るとは想像していなかった。しかしグローバル社会らしい結果で心から祝福したい。披露宴当日は、熊本に来た婿方のユダヤ人家族に我がフャミリーのことを家系図を作成して説明した。家系図は英語では、family treeと言うこともその時知った。初めて会ったユダヤ人一家は陽気で親しみやすい人たちであり、姪も幸せになれると思うと心底嬉しかった。
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2018年03月12日 山折哲雄さんと宮沢賢治のヒドリ
現在日本経済新聞の私の履歴書に登場しているのは宗教学者の山折哲雄さんである。戦時中に学童疎開した岩手県花巻が話の舞台となって俄然面白くなった。花巻は宮沢賢治の故郷かつ高村光太郎が晩年隠棲していた場所であり、私自身2年前に観光旅行したばかりだったからである。宮沢賢治の生家が地元の豪商であり経済的に大変豊かだったこと、高村光太郎の住まいが雪深い原野の一軒家であり、土間と6畳の居間のみの貧しい住まいであったことなどは予想外のことであった。 そして本日(2018.3.12)の履歴書では、宮沢賢治の有名な詩「アメニモマケズ・・」の新解釈について紹介されていた。さてはと思い、本棚から取り出したのは宮沢賢治の手帳の復元版である。これは花巻土産に買ったものだが、この詩は賢治が死んだ後に残された手帳にメモされていたのである。そして、山折さんが指摘したとおり、原文はヒドリノトキハナミダヲナガシであり、ヒデリではないのである。 つまり今や一般化しているヒドリは「日照り」の誤りだっとという解釈ではなく、原文そのままにヒドリは「日取り」あるいは「一人」の可能性が示唆されているのである。そうすれば当然詩の意味が変わってくる。日取りとは冷害や飢饉などの時に出稼ぎに行くなどつらい仕事をすることであり、一人とは孤独な状態である。東北の地で詩が作られているだけに山折さんは新しい解釈をする。私も手元の手帳を確認する限りは、賢治がヒドリと記したのは決して誤字とは思えない。ヒドリとはひょっとしてヒトリが訛ったのではないかなどと考え出すと、謎がまた一つ投げかけられた感じがした。
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