芭蕉林通信(ブログ)

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2017年03月31日 ブリキ缶の中にあったもの

 大型ゴミを捨てようと納戸を整理していて、錆び付いたブリキ缶を発見した。蓋を無理やりこじ開けると、そこには長年行方が分からないでいた奈良の伯父さんからの手紙が多数あった。正確に言うと、奈良の伯父さんとは血のつながりはない。母が戦前に奈良の大学に通っていた時に、市会議員選挙に立候補した伯父さんを応援してウグイス嬢をした縁があっただけだ。

 そして時代が巡り、私が高校の修学旅行で奈良に赴いた時、伯父さん一家が総出で歓待してくれた。それ以来、特に私が東京の大学に行って以来、毎年何度も奈良に遊びに行く関係になったのである。とりわけ伯父さんの独身の長女が母の同年代ということで、母親の如く私を可愛がってくれたのであった。

 その伯父さんは教育家であり、市議会の重鎮という立場。孫のごとき私に頻繁に手紙を書いて送ってくれていたのである。そしてその手紙とは、美濃和紙の巻き紙に墨痕鮮やかに滔々と言葉が連なっているのである。達筆な伯父さんに自分の名前は大きく書きなさいと戒められたことも今となっては懐かしい。そしてそれらの手紙は今では私の宝物であり、伯父さんのような方達から励まされ、期待されたからこそ今日の自分がいることに気づかされるのである。

2017年03月27日 漢字力診断

 パソコンの普及によりひらがなの漢字変換が簡単になった。その分、手書きで漢字を書く機会が減り漢字力が落ちたと思っている。そこで、暇を見つけ利用しているのがスマホの漢字力診断アプリである。難しい問題があり、簡単には100点満点が取れない分だけ闘志を燃やすことになる。

 そうした漢字の中でも覚えにくいものがいくつかある。その字が出てくるたびに間違えるので自分ながらいやになる。そうした時、漢字雑誌を読んでいて、難しい漢字の一つ「鬱」の覚え方が説明されていて思わず唸ってしまった。答えは、「リンカーンはコメダのコーヒーを三杯飲む」というもの。騙されたと思って試してみてほしい。私自身は、「嫉妬」を「女を病気で失うと女は石になる」という覚え方にした。

 ところで、3月26日付けの日経新聞の文化欄「遊遊漢字学」に、「壽」と「櫻」の書き方を母親から聞いたという一文が載っていた。どうやら私と同好の氏はいるようで嬉しくなった。「壽」は「サムライの笛は一吋(インチ)」、「櫻」は「二階の女が気にかかる」とあった。これからも漢字との格闘が続きそうである。

2017年03月21日 予知能力と偶然性

 最近、自分には予知能力があるのではないかと思う出来事があった。一つは薔薇の絵を描いた翌日、孫娘の幼稚園でクラス発表があり「薔薇組」になったこと。もう一つは、「アルカディアホテル」の夢を見たところ、その晩のNHKドラマで「ホテルアルカディア」が出て来たのである。さらに不思議なことは、村上春樹の「騎士団長殺し」の第2部を上京中のホテルで深夜読み終えた時、時刻を調べたら3月3日3時33分だった。

まあこの程度は偶然に過ぎないと言われてもしょうがない。人世はしょせん偶然の産物と思うのは、柳澤佳子著「われわれはなぜ死ぬのか」という本に指摘されていとことであるが、人の誕生自体が膨大な精子の中の一つが卵子にたどり着いて受精した偶然の結果なのだ。

ビジネスの世界では、科学的な視点、経験に基づく勘、情報の分析などから変化を予知し、リスクを回避することが求められる。何が起こってもおかしくない現代では偶然性に影響を受けることが多くなりそうだが、それにしてもリーダーが優れた予知能力を持っていることに越したことはない。

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