芭蕉林通信(ブログ)

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2016年01月04日 ギャンブル下手

 新年早々、腕のアップルウォッチが振動するので見てみると、株価が下落しているという日経の速報が次々と送られてきます。中国の株式市場の株安を受けてとのことですが株式投資に関心がないだけに一喜一憂しないで済むのは有り難いことです。おまけに、上場していない中小企業の経営者ですから、自分の会社の株価も関係ありません。

 思えば、ギャンブルらしきものに初めて手を出したのは学生時代の麻雀でした。ただクラブ活動で毎日ヘトヘトになっていましたので、深みに嵌る事はなく結果的には下手のままで今日を迎えています。競馬は社会人になり同僚に誘われていい加減に買った馬券が大当たりしたことがあります。味を占めてその後買った馬券は空振りとなりましたので、以後一切馬券とは縁を切りました。  銀行員の時に部内で予想コンテストがあり参加させられたことがあります。それは円レートや公定歩合の予想など銀行らしい問題に加え、巨人軍に入団した原選手が三塁の正選手に定着するかなどの10の予想当てでした。そして、無惨にも私は最下位の点数を取り大いに恥をかいた記憶があります。

 そうした私を助けたのは父の一言でした。それは経営に勝るギャンブルはないと言うもので、確かに経営者の投資は億単位ですから、失敗すれば桁違いの損失を被る訳です。また、ある人から絶対に上がるから買うべきとの株を紹介されたので、父に購入資金を貸してくれと言ったことがあります。その時、父から自分の金で買えと言われたのはショックでした。今思えば当たり前のことですが、その時は目先の利益に冷静さを失っていたのでしょう。  かくして、ギャンブルの才能がないばかりか、縁にも恵まれなかったことを人生の幸いと思い、名前の通り亀のように一歩一歩確実に前に進むことを心情に今日まで生きています。

2015年12月22日 出処進退と寺山修司

 陽明学者であり且つ政治家の指南役と言われた安岡正篤さんの言葉の中で、特に印象に残り大事にしているのが「出処進退の法」です。それは、上のポストに立つ時は皆から押されて立ち、ポストを退く時は自ら決する、というものです。より詳しく論じますと、例えば組織のトップに立つ時は、周りの人の人望を集めてその懇願を受けてそのポストにつきます。一方、トップの座を退く時には、周りの部下に「俺も歳だからそろそろ止めようと思うがどうか?」と聞けば、部下は滅多なことは言えませんので、「いやいやまだお若い上に、辞められると私たちが困ります。」とお世辞を言いますから、結局辞めないままになります。ですから、ポストを退くには自らの意思によるしかないと安岡正篤さんは言っているのです。

 第二次世界大戦直後の占領軍の統治では、軍閥に協力した多くの財界人が公職追放となり、その穴埋めに企業のトップに立ったのが、30代や40代の中堅幹部でした。その若々しい幹部連が責任感と使命感を発揮して、戦後の高度経済成長の立役者になったのですから、企業の一挙の若返りは結果オーライになったのです。
翻って、戦後70年立った今日、またぞろ出処進退の法が守られなくなってきたのは、うがった見方かも知れませんが、少子高齢化で老人が増え、かつ若い人にパワーがなくなったからではないでしょうか。それでも自戒しなければならないと思うのは、ポストを退くに必要な体力や気力がある内に引退を決断するということです。

 今朝はたまたま寺山修司の本「書を捨てて街にでよう」を読んでいて、つい冒頭部分に引きつられました。それは「少年よ 大尻を抱け」という一章ですが、要は若者よ老人に負けるなというエールなのです。女性が「最近の男性はピンポン・ジェネレーションだ」と言うのですが、それはタマが小さいとの意味なのです。老人がポストに居座るのではなく、若者がそのポストを奪い取れと寺山修司が言っているような気がしてきました。

2015年12月11日 容量オーバー

 今年は暖冬気味で年末を迎えましたので、我が家では今頃になって紅葉が始まりました。当然色は悪く、紅葉したならばすぐに散るという有様です。地球温暖化を議論するパリで開催中のCOP21での合意内容が気になっています。  
ところで改めて身辺を見渡しますと、空間的・精神的に容量オーバーしているものが多いことに気付かされます。年頭には机に何もない状態で仕事を始めたのですが、年末を控え、机の上は未処理の資料や書籍でいっぱいです。小さい書斎にいたっては、積ん読ばかりの本で足の踏み場もありません。こうなると人間よりは本の方がご主人様に思えてきます。  
この状態を打開する秘策を思いつき実現したのが、会社に図書コーナーを作ることでした。不要不急の本を会社に移動させたものの、さらに新刊・古本を買い込みましたので抜本的対策とはならなかったのは誤算でした。笑い話にしかなりませんが、購入した今をときめく「トキメキ整理法」も本の山にまぎれて探すことができません。

 またこの一年は石に興味を持ち、自然の中に落ちている石を拾ってばかりいましたので、家の内外は石ばかりです。さらに落ち葉を拾う癖もあり、押し花にしたものがあちこちに散乱しています。決して「もったいない」という哲学を持っている訳ではないのですが、石でも落ち葉でも種でもコレクションにする癖が治りません。  
会社は社長の器で決まると言われますが、この点だけは全く成長がありません。新年はリセットするチャンスですので、まずは身辺のゴミを捨てる事から始めて、単純シンプルを美学として、気持ち良く歳神様を迎えたいと思っています。


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