2015年12月22日 出処進退と寺山修司
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第二次世界大戦直後の占領軍の統治では、軍閥に協力した多くの財界人が公職追放となり、その穴埋めに企業のトップに立ったのが、30代や40代の中堅幹部でした。その若々しい幹部連が責任感と使命感を発揮して、戦後の高度経済成長の立役者になったのですから、企業の一挙の若返りは結果オーライになったのです。 今朝はたまたま寺山修司の本「書を捨てて街にでよう」を読んでいて、つい冒頭部分に引きつられました。それは「少年よ 大尻を抱け」という一章ですが、要は若者よ老人に負けるなというエールなのです。女性が「最近の男性はピンポン・ジェネレーションだ」と言うのですが、それはタマが小さいとの意味なのです。老人がポストに居座るのではなく、若者がそのポストを奪い取れと寺山修司が言っているような気がしてきました。 |
2015年12月11日 容量オーバー
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またこの一年は石に興味を持ち、自然の中に落ちている石を拾ってばかりいましたので、家の内外は石ばかりです。さらに落ち葉を拾う癖もあり、押し花にしたものがあちこちに散乱しています。決して「もったいない」という哲学を持っている訳ではないのですが、石でも落ち葉でも種でもコレクションにする癖が治りません。
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2015年11月17日 テロと観光
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それにしても、過去に出張乃至私的旅行で行ったことのあるエジプトやトルコ、フランス、スペイン、イギリス、アメリカなどがテロや治安の悪化に陥ったのはこの10数年という僅かな時間であったことに驚かされます。アメリカは毎年定点観測の意味で出張していましたが、9・11のテロ以来足を踏み入れたことはありません。エジプト旅行中には、カイロからアレキサンドリアに向かう観光バスに自動小銃を持った観光警察官が同乗しましたが、今のエジプトはその時以上に治安が悪化しているはずです。 トルコも隣国シリアの内戦が悪化し、ISが国境近くで活動しています。カッパドキヤやイスタンブールを駆け巡った時と比べ政情が一気に不安定になっています。かつてシルクロードの旅をしようとして、出発直前にウルムチで起こった暴動により、土壇場で旅行をキャンセルしたこともありました。民族自立、宗教的対立、抑圧への抵抗、貧富の格差、大国の覇権争いなど国際問題は複雑化するばかりです。
そこでつくづく思うのは、早めに多くの国々を訪ねておいて良かったということです。その頃は、体が元気な内に体力・気力が必要な遠くの国から先に見ておこうと判断したのが結果オーライとなったのです。やれる時にはやっておくことが悔いを残さない唯一の方法なのです。 |