芭蕉林通信(ブログ)

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2014年03月24日 沖縄の独行道でラッキー

宮本武蔵は肥後藩主の細川忠利公に招かれ、晩年は熊本で過ごしました。その寓居跡は宮本武蔵が使用したと言われる井戸のみが、今NHK熊本支局の敷地に残っています。近い将来NHKは移転することになていますので、移転が済んだならば宮本武蔵の住居跡として整備されるとまた一つ熊本県の観光資源が増えることになりそうで楽しみです。
その宮本武蔵が残したものに、「五輪の書」と「独行道」がありますが、後者には短い言葉で武蔵の信条とか哲学が箇条書きでまとめられていて、私の好きなものの一つです。

さて、3月に入ってから社会人40周年の同期会が沖縄であり、久々に二泊三日の旅をしてきました。公式行事の前後にはフリータイムがありましたので、団体行動からは離れ単独行動をしてみました。いわゆるこれを大げさに沖縄の独行道と言ったわけです。
面白かったのは、これまで10回以上は訪れた沖縄でしたが、初めての所に足を伸ばせたことです。一つは、野宜湾市にある古書店「榕樹書林」、もう一つが最高に神聖な場所「斎場御獄(セーファウタキ)」です。これらは現地口コミで知った所であり、どちらもやや遠い所にあるため行こうか辞めようか一瞬迷ったのですが、結果は行って正解と思いました。
私の経験からしても、父の残した教えにしても、迷ったならば積極的にやれ、です。今回は、「榕樹書林」で紅型の本と長谷川潔の「白昼に神を視る」をゲットできましたし、古書店のオーナーには活躍中の現代写真家を教えてもらうというお土産までいただきました。
また、聞得大君(きこえのおおきみ)が聖なる久高島を遥拝した場所にも行けたというのは歴史の一部に触れた感じがして感無量でした。写真は、将来男性が立ち入り禁止になるかもしれないと地元紙が報じた神聖極まりない遥拝所です。

2014年03月11日 和牛とWAGYU

自動車に乗っている時に車載テレビを見ることがありますが、自宅で見る朝晩とは違って、昼はまったく別の番組が放映されていると感じることがあります。ですので、新しい情報を得るのに結構重宝に思うことがあります。
最近では、中国や東南アジア市場を舞台にして和牛とWAGYUのせめぎ合いがあっているという番組には多くのヒントを得ました。要するに、牛肉自由化があった時に、日本の飼育農家は牛の付加価値を上げるべく必死に霜降りの入った和牛を作るよう努力しました。しかし、ある時点でそれら和牛の貴重な精液や生体がアメリカに輸出されたらしいのです。
番組では、アメリカでの和牛飼育は必ずしもうまくいかず、その後それらを輸入したオーストラリアの飼育農家が和牛の大規模な生産に成功し、その結果WAGYUとして成長著しい中国や東南アジア各国に輸出されているということでした。また、バンコクや上海では、和牛よりはWAGYUの方が、価格が二分の一か三分の一と安いため人気があると言うのです。同じ遺伝子を持った霜降りの肉であれば致し方ないのかなと思うものがありました。

問題は、なぜ最高の知的財産と思われる和牛の精液や生体が輸出されたかと言うことです。深くは知らないのですが、当時の意識では知的財産の保護とか和牛の輸出がブーメラン効果となって国内の飼育農家にダメージを与えるとは予見できなかったのでしょう。
ことによっては、特許で保護されるべき重要案件である和牛の遺伝子がかくも簡単に国外に流出したという事実は、企業における知的財産の保護のあり方にも一石を投じる事件を思いました。また、アメリカによる地球規模の盗聴行為が暴露されましたが、産業機密も盗聴の対象であると報道されていたことを思い出しました。
今回の和牛とWAGYU事件はたまたま表面化しただけであって、私たちが知らない所で、膨大な産業機密が今この時も盗み盗まれしていると思うと空恐ろしい気がしてくるのです。

2014年03月03日 悲観的に準備し楽観的に行動する。

歳をとることの利点の一つは経験を積むということです。この経験については青春の思い出があります。それは、大学の入学試験で、国語の出題に「体験と経験の違いを述べよ」とあったことです。必死に200字の制限文字数でまとめたことを今でも覚えています。

今日人生を振り返ってみますと、経験とは人生において多様な機会に恵まれたか、自ら好奇心を働かせて能動的に行動したか、などにより大きな差が生まれるものだと思います。この経験の質と量が充実している人が、仕事や人生の岐路に立った時の判断に有利に働くのは当然のことです。

従って、、物事に挑戦する際には、この経験に根ざした想像力が必要となります。かつて、学生時代に先輩から教えられたのはアンティシペーション(予想、予期)でした。つまり、テニスやバトミントンなどで、相手のショットの行方を予測し、そのボールを迎え撃つために先回りして対応することを指導されたのです。

今日の事業環境は、絶え間なく挑戦することを強いられていると言えます。経済や市場の変化が激しいからです。そういう時にこそ、自らの経験とアンティシペーションを土台に、あらゆる難題や課題を想像して、それでも想定通りにはいかないかも知れないという危機意識を持って、準備すべきと思うのです。そのことを悲観的に準備すると言い、そのことができていれば、やってみれば意外とうまく行ったとなるのではないかと思います。

もっとも、人間の想像力というのには限界があり、さらに個人差があるのですから、方程式通りに行かないのが現実です。しかし、プロとして仕事をする以上は、想定外のことが起こったと言い訳することができないのも事実なのですから、緊張感と集中力を忘れないようにしたいといつも思っています。

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