2013年01月21日 父の年齢
![]() 父の亡くなった歳に近づいて実感するのは、父が亡くなった時感じていたであろう心境の一端です。ゴルフが好きで休日には近くの山を歩いて体力維持に気を使っていた父が、病気の進行を知った時の驚きは想像するに余りあります。私にしても、この歳でもう不治の病ですと申告されたならば、心は千々に乱れるはずです。あまりに早い死だったと思います。 父は残念であったろうし、悔しくもあったはずです。その父は今、熊本でも古い町並みが残っている唐人町近くに静かに眠っています。かくいう私にも確実に心境の変化があります。それは若い世代に事を託すお手伝いをしたいという思いです。 トルコのノーベル文学賞受賞作家オルハン・パムクは、受賞式のスピーチで「父の鞄」について話ました。彼の著書「イスタンブール」を読むと、両親の不仲や父の事業の相次ぐ失敗などが克明に描写されており、それらがイスタンブールの憂愁と溶け込む様子がよくわかります。つまり、父と子の関係はそう簡単なものではなかったはずなのですが、オルハン・パムクは懐かしそうに父の思い出を語るのです。 父と息子というのは大人になるに従って、男同士の複雑な関係になります。父は息子にいろいろと期待をしますが、息子は父に反発するようになります。反発は決して悪い訳ではなく、社会人として自立する通過儀礼の意味があります。父は息子に言葉で伝えるのではなく、体や行動で伝える方が良いように思えます。 同じように、私の世代は自分よりも若い人や次の世代に、経験や志を伝えることが大事であり、使命であろうと思います。 できれば父の年齢を超えて長生きするばかりではなく、父が果たせなかった夢や使命を父に代わって果たすことができればいいなと思っています。 |
2012年12月30日 新年のご挨拶
![]() 勇ましい辰年が終わり、新年はニョロニョロの蛇年。 新年は、一体どんな年になるのでしょうか?蛇といえば思い出すのが、台湾の道教寺院に詣った時のことです。 その寺には、占い師が大勢いて、その一人に筮竹で占ってもらいました。 その結果は、「恐れを抱いていれば、暗闇で枯れ枝を踏んでも、蛇を踏んだかのように感じてしまう」というものでした。 つまり、自信を持って事に当たりなさい、という教えだと解釈し、しばらくは中国語で書かれたお札を保管していたぐらいです。 いずれにしても、蛇は恐れられる存在なのです。 とはいえペットショップでは、蛇は音を立てない、場所も取らないという理由で飼いやすいとのことで、若い女性が買っていくと聞いたことがあります。今でも本当かなと思うのですが、確かにペットショップには多くの種類の蛇が売ってあり、私には気持ち悪くて仕方ありません。 昔、楳図かずおさんのマンガに「へび少女」があり、いつもこわごわ読んだことを思い出しました。 新年は、縁起の良い白い蛇に出てもらい、日本経済が再生して欲しいものです。 |
2012年12月21日 くまもん旋風に思う
![]() この一年のご愛顧に、改めて厚く御礼申し上げます。 思えば疾風怒濤の時代に入った気がしています。日本の国内外で大きな変化が生じてきています。 国外では、領土問題や北朝鮮拉致・ミサイル問題と、極東アジアは波高しといったところです。また、中国、韓国、北朝鮮各国は見事にトップが変わりました。ロシアはプーチン氏の再登場です。 さて、日本も今月中に総理大臣が野田さんから安倍さんに交代。多くの日本国民同様に、新総理の景気回復への手腕に大いに期待したいと思います。さてローカルな話では、熊本県の宣伝部長である「くまもん」のこの一年の活躍振りは見事の一語でした。 かつて、細川知事時代に、熊本という地名自体が尚武の匂い、堅いイメージがあるので、県名を白川県に変えるべきだと議論したり、あるいは熊のかわいいイラストを作ろうと努力したりしたことを思い出しました。 暗いニュースが多い中で、熊本県人にとって「くまもん」の人気ぶりは、降って湧いたようなヒーローの登場になったのですから、世の中は分からないものです。 昨日は、お取引先の女性社長が手作りの「くまもん時計」を持参してくれたのには感激しました。熊は熊でも、ヒグマとなると怖い存在ですが、くまもんやパンダのかわいらしさ・剽軽さで、熊本のイメージが一層良くなることを来るべき新年にも期待したいと思っています。 |