芭蕉林通信(ブログ)

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2012年12月10日 勘違い二話

年末が押し迫れば、何かとあわてて失敗することが多くなります。
熊本出身のものまねタレントのコロッケさんは、お祖母さんから「アオイクマ」と教えられたそうです。
ア あせるな オ おこるな イ いばるな ク くさるな マ まけるな

今日は、あせると勘違いするという二つの話です。

一つめは歯医者さんでのことです。
最近は、麻酔を使うよりも軽く、かつ効果をあげるためということで、レーザーとか針とかを使われることがあります。先日のこと、右上の虫歯治療をすることになり、麻酔と同時に左手の親指の付け根に針を打たれました。チクッとするし、慣れてもいないので、針を打たれる時は緊張しました。
ところが、針が終わり、いざ口を開けると、先生が右と左を間違えていたことが判明。再び、右の親指に針を打たれる羽目に陥りました。先生しっかりしてくださいよ、と心の中で叫びましたが、先生は一言「両手の方が効きますから」。

二つめは、85才になった母の勘違いです。
最近は毎週一緒に食事をするよう努めていますが、先週には「鳥がいつも同じ所に止まっているよ」と言いだしました。母が指し示す方向に目をやると、そこには折りたたみの椅子が放置されているだけです。母にそのことを教えると、母は「私の全財産をかけてもいいから、鳥に間違いはない」との返答です。
親孝行に反するとは思いながら、母の全財産に目がくらみ、望遠鏡を持ってきて確認しました。望遠鏡を覘いていた母は、「あれ、鳥がいない」。
あっけなく勝負は終わりましたが、掛けた財産の請求権は放棄したものの、母の思いこみを修正してあげられた点は良かったな、と思いました。
いや実は、母の鳥への思いを現実に引き戻して悪かったかな、と複雑な心境であることを白状します。

2012年11月20日 白秋から玄冬へ

今年ほど秋を満喫した年はありません。もっとも近場である阿蘇や久住に限られるのですが。

桜は下から上へ、紅葉は上から下へ移動します。
桜前線が北上するというのは春の常套句ですが、秋が深まるとまず山の上から紅葉が始まります。従って、いつどこで紅葉狩りするかは、なかなか難しい判断となります。

その点、今秋訪ねた阿蘇の垂玉温泉は、まさに紅葉のまっさかり。秋の山を「山、装う」と表現しますが、まさに色とりどりの綾錦を見る思いがいたしました。

色と言えば、モンゴルの遊牧民は野を緑に、中国の農耕民は野を黄色にしたいと思い、古来から闘いが続いてきた、という説には興味を覚えされられました。つまり、遊牧民は牛や馬を養うためには野には牧草が必要と思い、一方農耕民は、稲作をし、出来秋に黄金に色づいた米を収穫するという訳です。

最近、トルコや中国、韓国の国柄を本で読んだり、講演で教えてもらう機会が多いのですが、それぞれの民族性はまことに複雑であり、そういう事を知らないままに、事件やニュースを聞くことが多かったということに気づかされます。

トルコのように親日を自覚する国があれば、反日・抗日こそが愛国心と思っている国もあり、さまざまな考えを持った諸外国と付き合うのは、案外骨の折れるものです。

2012年10月16日 句会100回

苦海浄土のクカイではなく、まじめな句会に参加し始め通算100回を数える事ができました。毎月の開催ですから、延べ8年かけた快挙です。
きっかけは、俳句好きの同級生の一言「気軽に俳句作らん?」でした。うかつだったのは、気軽に俳句など作れる訳などないとは知らなかったことです。

とはいえ、根っからのワサモン気質(熊本弁で新しいもの好きの意味です)、句会を始めるならば私が句会の命名したいと主張したのでした。
当時、新進気鋭の美人俳人黛まどかさんが東京で主宰する句会に「東京ヘップバーン」がありました。それに対抗する意気込みで付けた名前が「熊本ディーン」です。もちろん、ジェームス・ディーンの名前を借りたものです。

伝統にとらわれない斬新な俳句作りを目指したものの、しょせん基本がない以上は伝統と革新の区別がつかないまま、100回を迎えたのには忸怩たるものがあります。しかし、年齢や職業もまちまち、日常では会うことがないような人達と俳句を通じて、自作を披露しあうのは得難い経験であったことは間違いありません。

自宅近くにも、季節を味わうことのできるものがいっぱいあることを気づかせてくれたのは俳句のお陰と思っています。

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