芭蕉林通信(ブログ)

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2013年04月24日 やっと牛深ハイヤに

全国の著名な踊りでは、富山の「風の盆」、秋田西馬音内の「亡者踊り」などを見たことがあります。青森のねぶたはねぶた記念館での鑑賞、郡上八幡では雪の町並みを見るにとどまりました。

一概に、観光に赴く時には比較的遠くへは行くものの、近場にはいつでも行けると思うのでかえって行かないと言われます。これは一種の都市伝説かも知れませんが、私の場合には当たっている気がします。
と言うのも、今回始めて牛深ハイヤを見る事ができたからです。

牛深の人口は1万6千人と一頃に比べれば減っていますが、さすがに牛深ハイヤでは町中が活気に満ちあふれていました。二拍子という独特のリズムはなにか土着的な原始的なリズムのようにも感じられます。

かつて船乗り達が、牛深ハイヤを全国に広めたというのも、その踊りのエネルギーからすれば納得できる気がします。
確かに踊り自体は、威勢の良いかけ声や躍動感ある動きに目を奪われます。明日は港を出ると命を失うかも知れない、だから今夜は女を抱いて遊ぼう、という歌の内容だと聞いたことがありますが、それを知ってか知らずか、幼児から老人までもが踊り狂うのは、もはや歌詞の内容を超越して、一人一人に体内化されているというのが、地元の人の思いでしょう。

これからも多くの人にこの伝統ある踊りを守っていってもらいたいと切に思った次第です。

2013年04月01日 好奇心もほどほどに

昨日(3月31日)は、阿蘇方面の桜が満開ということを聞きましたので、孫二人を連れて高森峠の千本桜を見てきました。その後、家内の友人の別荘に寄ったのですが、東京で生活している孫ら(5歳と2歳)にとっては、思い切って走り回れる別天地だったようです。
兄が落とし穴を掘れば、妹がいとも簡単に穴に落ちる、二人競って椎茸をホダキから取るなど、幸せそのもののようでした。

帰り道にある露天風呂に入った時のことです。一人の外国人が風呂に入ってきました。偶然に露天風呂で二人きりになった時、長年熊本県民の課題と言われてきた「おもてなし」を思い出したのです。

それからの涙ぐましい努力を想像してもらいたいと思います。錆び付いた英語を思い出し、記憶をたどって単語を繰り出し、時には彼に助け舟を出してもらいながら会話をした結果、次のようなことが判明しました。
彼はフロリダ在住のアメリカ人で、福岡出身の日本人妻との間に4ヶ月の乳飲み子がいること、一ヶ月の予定で奥様と日本へ里帰り中ということなどです。
そろそろ疲れたな、湯疲れしたなと思い、会話が途切れた時です。
彼が、「いや、一ヶ月ぶりに英語で話しました。」と日本語で言ったのです。
私に疲れがどっと出たのは当たり前のことです。本音はもっと早く言って、といったところでしょうか。

好奇心もたまには疲れを催すものです。

2013年03月29日 スマホ撮影と詩人の霊感

数多い趣味の一つが写真撮影です。海外旅行の度に作った私家版写真集も5冊を越えました。一眼レフカメラは2台、土門拳の「古寺巡礼」は全5巻が揃いました。
しかし最近凝っているのが、スマホの無料のカメラ撮影アプリです。使いこなすのに時間がかかりましたが、手軽で各種フィルターが使えるとあって、毎日数枚ずつ撮影しています。一眼レフの難しい操作から解放され、遊び感覚で面白い写真が撮れるのに魅力を感じています。

ところが、昨日来熊された詩人、高橋睦郎さんはテレビや携帯電話を持ってないと聞き驚きました。と同時に、高橋さんが言うように、詩人として霊感を受けるには、文明の機器はあってはならないものと思い当たった次第です。
芭蕉や世阿弥、シェークスピアを学力とは関係ない、天才と見なしておられる高橋さんの詩をこれからも機会あるたびに楽しみたいと思っています。

なお、今回の写真は、細川ガラシャ婦人の墓がある旧泰勝寺跡で、ある花人がしつらえたものです。苔むした木に蕗の薹とキノコが生えていたものを飾ってありましたが、障子を通した柔らかい光に静かな空間ができていて感動しました。

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