2012年06月20日 五島列島上陸記
![]() まさに私自身、隠れキリシタンの島、五島列島に興味津々だったのです。写真は教会の中でも代表的な「頭が島教会」です。明治初めに地元のカトリック信者の手で築かれたもので、外壁は砂岩で男っぽいイメージですが、内部は花柄がふんだんに使われ女性らしい優しい雰囲気と対照的でした。 上五島町だけで、29もの教会があるそうですが、これらは大体海岸沿いにあるようです。かつてキリシタン弾圧が激しかった頃、陸からの道はなく、ただ海からのみ訪れることができる場所を選んで、隠れキリシタンの信者が集落を作っていた名残です。 「頭が島教会」に隣接して、まるで花園と見間違うような墓地がありましたが、これらはすべて海を向いてるのも、海とともに暮らした信者達の思いと感じました。 また、現地に行って初めて知ったのですが、五島は遣唐使船の最後の寄港地として重要な拠点でした。空海や最澄を乗せた第16期遣唐使船もここから西に向かい、荒波の先にある揚州を目指したのです。 空海が残した言葉「辞本涯」が石碑として残っています。日本の涯を辞する、という意味でしょう。私も世界遺産登録を応援したいと思っています。 |
2012年06月04日 大人の修学旅行で「投入れ堂」に感激
![]() 主な目的地は、世界遺産となった石見銀山、独身時代に出張で泊まった懐かしい玉造温泉、民芸の拠点の一つ出雲民芸館、庭が絶景という足立美術館、国宝の山寺三徳山三仏寺、美観地区が人気の倉敷、満ち潮引き潮で別の顔を見せる宮島厳島神社などでした。 走破した距離は1450キロメートルを数えいささか疲れましたが、充実した大人の修学旅行となりました。 特に感銘を受けたのは、鳥取県の山深くにある三徳山三仏寺でした。後日談までついた、修験道の聖地といった所です。 |
2012年05月09日 金子みすず記念館は嬉しい旅のハプニング
![]() 長門湯本温泉に早く着きましたので、その先にある仙崎に足を伸ばして偶然に見つけたのが、金子みすず記念館でした。金子みすず記念館の隣は、本人の生家である本屋さんが昔の姿ままで残されています。そして、記念館に行く通りのあちこちには、金子みすずの詩画が掲示されており、街の人たちの金子みすずへの思慕といったものが感じられました。 記念館の中には、生涯500編とも言われる詩の中でも、代表的なものが展示されています。東日本大震災の直後に民間コマーシャルが自粛された際に、政府公報であるACJapanが放映した「こだま」、さらには「大漁」、「私と小鳥と鈴と」などが目を引きました。 そして大変驚いたのは本人が26才で死んでいたということ、しかも不幸な結婚が原因の自死であったということでした。 あの美しくも清らかな詩や童謡を紡ぎ出した、乙女を襲った人生の不幸に、心を痛めざるを得ませんでした。 そして、これから心して、みすずさんの詩を読んでいこうと思いました。 |