芭蕉林通信(ブログ)

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2010年10月02日 エディンバラ紀行

エディンバラに行った際の感想をある雑誌に投稿しましたので、恥ずかしながら全文を掲載させていただきます。

 念願であったイギリス一週間の旅は古都エディンバラに始まった。八月下旬、未だ猛暑の続く日本を後にして、夕月夜の淡い光に照らされたスコットランドの古都に着いたのは深夜のことであった。
  滞在中はスコットランドの民族意識や独立心の強さを否応なく知らされることになった。度重なる異民族の侵入やイングランドとの長い勢力争いが、城壁に囲まれたこの都市の骨格を作り、民族の精神性を築いてきた。万世一系の天皇制を維持してきた日本人には理解しがたい都市構造であり、精神風土といえる。
従って国花を薊とした伝説も興味深かった。ある時ノルマン族が侵略してきたが、薊のとげを踏みうめき声を上げたために、スコットランド人は敵襲を知り、撃退することができたというのである。

  これよりはスコットランド夏薊       中正

 エディンバラ城とエリザベス女王が夏滞在されるホールドハウス宮殿を石畳のロイヤル・マイルが結んでいる。これら一帯は旧市街と呼ばれ世界遺産に登録されているが、街並みの美しさや歴史を感じさせる雰囲気はさすがである。国富論を著したアダム・スミスやシャーロック・ホームズを世に出したコナン・ドイル、ハリウッドスターのショーン・コネリーの出身地というのも親近感を覚えさせてくれた。
  訪問時はエディンバラ国際フェスティバルが開催されていたこともあり、世界中から観光客が訪れていた。夜八時から始まった軍楽隊の野外行進「ミリタリー・タツー」は凍える寒さの中であり、古都が北国であることを改めて実感した。その時に聞いた蕭々と響くバグ・パイプの音色を生涯忘れることはないだろう

2010年09月15日 イギリス視察を終えて

熊本経済同友会のイギリス視察旅行に参加してきました。
旅の主な目的は、エディンバラの国際音楽フェスティバルの視察、湖水地帯のナショナル・トラスト運動の現地調査といったものでした。

視察旅行を終えていくつかの感想を述べてみたいと思います。

まず、第一に自然景観が美しく保たれています。沿道沿いには看板の類は一切ありません。田舎でも都市でもこれは同様です。道路脇には、木立が生い茂り、自然の豊かさを感じさせてくれます。牧畜により羊毛産業を発達させた国だけに、車で何日走っても美しい田園風景が連続しているのには圧倒させられました。阿蘇・久住国立公園にある「やまなみ・ハイウェイ」を自慢にしていた私としては、いささかショックを受けました。

第二に、大英帝国の底力です。ビクトリア女王時代には、インドからアメリカ、アフリカ、オーストラリアまでも支配したのですから、莫大な富を蓄積したのでしょう。貴族の館はいずれも宮殿のようで圧倒されます。とりわけ、ヒットラーが率いたドイツとの戦争にイギリスを勝利に導いたのはチャーチル首相ですが、その生家はブレナム宮殿と呼ばれており、広壮かつ豪華なカントリーハウスに一同驚嘆したものです。

第三に、古いものを大事にする国民性があり、一方で新しいものにも関心が強いということです。例えば、エディンバラの旧市街は千年の歴史を持ち、旧来の石造りの町並みがきれいに維持保存されています。湖水地帯にあるコッツウォルツもしかりです。ところが、世界遺産になっている教会や通りでも、平気で現代アートが展示されており、古いものと新しいものとの出会いを演出している、その大胆さには感心しました。

一週間の旅を語り尽くすことはできませんが、イギリスの歴史や文化、自然景観に直に触れ、イギリス好きになったのは間違いないところです。

2010年08月23日 酷暑・夏の終わり

残暑お見舞い申し上げます。
今年の暑さは一段と身にこたえます。地球温暖化の影響でなければいいのですが。

昔は暑い夏をやり過ごす知恵が、私たちにはいっぱいあった気がします。例えば、打ち水、風鈴、浴衣、行水などが今でも記憶に残っています。

夏の風物詩といえば花火があります。今年は8月6日(金)に、熊本城での花火大会を見学しました。例年と違い、打ち上げ花火の数が少なかったのは残念でしたが、これも不況の影響でスポンサー企業が減ったためかと思うと少しほろ苦い気分になりました。
しかしながら、熊本城の天守閣の上空に打ち上げられる大輪の花火の数々は、日常を忘れさせてくれるには十分の華麗なものでした。

夏がくれば秋が巡ってくるのは自然の摂理です。最近は、クマゼミの声もめっきり減り、代わって草むらの虫が一晩中鳴くようになりました。俳句の季語でいう「夜の秋」が身にしみます。

気合いで乗り切った今年の夏ですが、やや涼しくなってから体調を壊すことが多い季節となります。無事是好日で年末を迎えたいと思っている昨今です。皆様のご健勝を祈っています。

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