芭蕉林通信(ブログ)

HOME > 芭蕉林通信(ブログ)

637件〜639件 (全 745件)   <前の3件     ・・・   209 | 210 | 211 | 212 | 213 | 214 | 215 | 216 | 217  ・・・   >次の3件

2009年10月28日 社員旅行で台湾へ

会社創業140年の記念行事の一環として、社員と一緒に台湾へ旅行をしてきました。

今回は、台北以外に花蓮や九イ分にまで足を伸ばすことができました。
花蓮では、原住民であるアミ族の踊りに巻き込まれた社員が、花婿役を務めたり、竹のダンスに興じたりしました。また、九イ分は宮崎駿さんの「千と千尋の物語」の舞台となった街で、千尋の両親が豚まん(?)を食べたために、豚にさせられたという料理店にも行ってきました。(写真がその料理店全景)
ガイドさんにいろいろと教わりながら見学を続ける内に、台湾の合同出生率が0.96という世界的にも低水準にあるという事実を知りました。成熟した国の証が出生率の低下なのか、はたまた人口政策の不在の故なのか、興味を惹かれる問題です。
古代ローマでも爛熟期には同様の問題が起こり、子供のない人の相続税を100%にしたら、また子供を産み始めたといったことがありました。日本も台湾も、税制を含めた人口回復の政策が必要なのでしょう。
再来年は、台湾は民国建設100年目を迎えます。一体、どのような祝賀行事が予定されているのでしょうか。今年、中国政府が建国60周年を軍事パレードで祝ったような派手なことはできそうにありません。
また、蒋介石氏が台湾では蒋中正と呼ばれていたこととか、4番目の奥さんの宋美麗さんが晩年は米国で100才以上まで生きたことなど歴史の一段面を知り、勉強にもなった社員旅行でした。もちろん、中華料理は最高の味でした。
来月に残りの社員が台湾に行きますと、今年一年に亘って実施してきた創業140年の記念行事がすべて計画通りに実施され、集結を迎えることになります。改めて、多くの方に感謝申し上げます。

2009年10月13日 色彩感覚

今回は、熊本の俳誌「阿蘇」に寄稿したものを転載させていただきます。

 高麗門のJR踏切の横にある花屋さんから声を掛けられたのは、何のきっかけだったか今では思い出せない。しかし、典型的な中年の容姿をもった彼は、ある洋画家の名前を出し、私を紹介したいと言った。その洋画家のアトリエが花岡山の中腹にあるというからには、その花屋さんと洋画家は花屋とその客といった関係だったのかも知れない。
 意外な取り合わせに驚いたものの生来の好奇心が疼き、ある時洋画家のアトリエを訪ねた。中村さんという洋画家の広い敷地にはご自宅の他に、別棟の瀟洒の白い外壁のアトリエと大型犬ブルゾイ二匹を放してある大型の円形柵があり、日本離れした雰囲気にまずは圧倒された。
 中村さんは好々爺然とした老齢の方で、私は初めて接する本物の画家というので緊張しつつも関心しきりだった。その訪問をきっかけに何度かアトリエを訪ねることとなったが、それは中村さんの話が面白かったからに他ならない。気取らない性格の上に、自分の絵への疑問を口にする正直な姿勢に好感が持てたせいもある。
 中村さんは自分の絵に自信を失うと2~3年は筆を置くといったことを、側にいる優しい奥さんが困った顔で話された。プロの画家は絵を買ってもらわなければ生活できないのだ。困った奥さんを前に中村さんは、パリ在住の話をしてくれる。ピカソは異分野の人達、つまり哲学者、詩人、物理学者らと付き合って新しい考えを吸収していったとか、レオナルド・ダビンチのモナリザを上回る絵を描く夢を持っていたとかいう話は特に面白かった。
  そして、写真の現像はフランスでするようアドバイスされた。当地で育った職人は生まれながらに素晴らしい色彩感覚を持っているという。パリの街並みを見ながら生まれ育つのであれば納得できる話である。試しに、私も親しい現像屋さんに色は出さずに材質感を出すよう依頼した。被写体ごとの材質が追求された写真は、まさに中村さんの言う世界となっていた。

2009年10月03日 棚田の美

かつて熊本県におていは、細川知事時代に「農村景観コンクール」というものがありました。
当時は、細川知事の提唱した「日本一作り運動」が全国の注目を集め、洛陽の紙価を大いに高めたのを喜んだものです。

私の中学時代の美術の先生は、「農村景観コンクール」の審査員をしたそうで、美しい景観を持った農村には共通項があると教えられました。
それは、①世代交代があっている、②活力がある、③笑顔が見られる、の三点でした。そして、コンクールで表彰された農村として、球磨の梨畑や河内の段々畑をあげられました。

先月の敬老の日に、母を連れて吉牟田高原にまでドライブしたのですが、その帰り道に見つけたのが、写真の棚田です。金色に輝く稲、あぜ道を彩る彼岸花の赤色に心を動かされました。日本列島は実りを秋を迎えようとしています。

637件〜639件 (全 745件)   <前の3件     ・・・   209 | 210 | 211 | 212 | 213 | 214 | 215 | 216 | 217  ・・・   >次の3件