2006年11月01日 実験精神で見えるもの
![]() 企業経営をしていると、社会の変化を分かりやすく説明することが必要な時が多々ある。そのような時によく引用されるのが「茹でガエル」の話である。最初に聞いたのは、今から25年前だが、今でも多くの人が持ち出す人気のメニューでもある。 それは、次のような話だ。水を張った鍋にカエルを入れ、下から火で熱するとやがて水はお湯となり最後は沸騰する。鍋の中のカエルは、良い湯だと思っている内に逃げそびれて死んでしまう。 一方、沸騰した湯のある鍋にカエルを入れると、瞬時に危険を察し逃げて助かる。 正直に言えば、私自身も社内外でこの「茹でガエル」の話を何十回となく引用してきた。今や変化の時代である。油断をすると変化に気づかないで、企業は倒産の危機を迎える。諸君よ、変化に目を向け素早く行動を起こそう、という訳である。 ところが、最近驚く話を聞いた。「茹でガエル」の話に疑問を感じ、実際にカエルを捕まえて実験したという人がいたのである。その結果はと言うと。 奥さんが嫌がるのを無視して台所の鍋に水を張り、近所から捕まえてきたカエルを入れる。そして、火で暖めると果たして、カエルはぴょんと逃げおおせたのである。一方、熱湯の鍋に違うカエルを入れると、カエルは哀れ即死。カエルの濡れた様な皮膚は熱湯にとても弱かった。 となると、企業経営者がこの数十年訳知り顔で語ってきた「茹でガエル」の話が全く嘘になってしまうのである。私自身日頃から知識に頼ってものを見る癖があるが、知識に溺れた自分が分かってかえって面白かった。知識を捨て、もの本来の姿を無心に眺めることをしてみようと思わせる小事件でもあった。 |
2006年09月14日 観光検定制度のスタート
![]() 九州では、福岡、長崎、鹿児島に次いで4番目。 熊本城築城400年祭、九州新幹線全線開業を控えた熊本に観光振興の大きな武器ができたと喜んでいます。 夏目漱石が熊本を舞台にして書いた芸術論とでも呼ぶべき小説の題名は?(答えは末尾に) といった試験を実施し、レベルの低い順から3級、2級、1級の資格をあげようと考えたのが今回の検定制度です。3年越しの念願が叶い、公式テキストを今月から販売開始、今は売上が気になって仕方がありません。 願わくば、多くの人に読んでもらい、県外から熊本県を訪れる観光客をおもてなしの心でお迎えしたいものです。テキストは、熊本の歴史、文化、伝統、祭り、自然など興味深い物語を264ページにまとめたものです。因みに定価は税込みで2100円。 人づくりを通じて、熊本観光の起爆剤になるよう普及に全力を傾けようと誓っています。 (答えは、草枕) |
2006年08月29日 火の国、水の国、旨しの国
![]() 地産地消、LOHAS、スローフードなど新しい価値観に沿った商品開発を続けて行きたいものです。 残暑お見舞い申し上げます。熊本は8月の後半になり、夕立というより雷雨が毎日のように襲ってきて生活や仕事にも影響が出ました。やはり異常気象なのでしょうか? 異常気象といえば、毎朝全国の天気予報を見ると、熊本の最高気温が鹿児島や宮崎よりも高い日が多く驚いています。熊本の南にある両県よりも暑いというのはなぜなのでしょうか?ナンサマ、ガックリです。 確かに今年の夏は蒸すような暑さで、我が家などはエアコンなしでは寝られません。エアコンが効き過ぎるのでつけると寒いし、止めれば暑いしで、一晩で夏冬を満喫する有様です。 とはいえ、秋の予感は至る所至る時に感じられるようになりました。我が家の典型的は休日は、終日阿蘇で過ごすというパターンですが、阿蘇に行けば日頃いかに空気の汚れている所で暮らしているか逆に分かります。阿蘇で昼寝をすれば熟睡できます。 東京で暮らしていた時も、心は阿蘇に飛んでいたのですが、故郷に魅力的な山があるというのは嬉しいものです。隔月寄稿している俳誌の名前も「阿蘇」、県民が誇りにしている証拠です。 今回、熊本空港の愛称を「阿蘇くまもと空港」にしようという運動が起こっていますが、県外から阿蘇を起点に観光客が癒しの旅に来てくれれば観光産業のためにも大変いいことだと期待しています。 |