芭蕉林通信(ブログ)

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2004年02月28日 新幹線開業をビジネスチャンスに「赤と黒のイベント」

いよいよ南九州待望の九州新幹線が3月13日に開業します。
ただ、顧客を北部九州に取られるという心配をする前に、ビジネスチャンスとして積極的に行動したいものです。

実のところ熊本県内では、新幹線が部分開業する八代以南ではさすがに新幹線開業を意識した企業活動が散見されるようになりましたが、熊本市内を含め県央から県北においては、自分には関係ないといったとらえ方が大半のようです。
しかし、九州新幹線の全線開通は早ければ8年後と言われていますから、熊本駅前の整備を始め街作りという観点から言えば、残された年月は非常に短いと言うべきでしょう。永遠に終着駅となると地元の人が呼んでいる鹿児島中央駅の改築工事にしても、3月の開業には間に合いそうにありません。ましてや熊本の取り組みの遅れが気になるのが実態です。
そこで、行政が開催する各種の開業イベントはともかくとして、民間企業として新幹線開業の盛り上がりに一役買い、かつビジネスチャンスにしたいとあるアイデアをひねり出しました。それは、鹿児島の地域特産品の多くが「黒」色に関係あることに着目し、それならば熊本は「赤」色を特色とした地域特産品を売り出そうというものです。
因みに、鹿児島では、黒豚、黒牛、黒酢、黒こうじを使ったいも焼酎、黒糖、焼き物の黒薩摩などがあります。一方、熊本はまずなんと言っても火の国のイメージ、さらに赤牛、赤酒、馬刺し、赤鳥などが挙げられましょう。ただ、鹿児島では景気牽引を電気機械と食品産業が担っているとのことですが、残念ながら熊本県の食品産業にはそれほどの迫力はありません。いわば、鹿児島県の胸を借りて実施をするといったところでしょうか。
とはいえ、この「肥後の赤、薩摩の黒」イベントはいくつかの点で画期的だと思います。一つは、県境を越えた取り組みになっているということ、二つ目に地域の特徴を色に置き換えてわかりやすく親しみやすくしていること、三つ目に牛肉のBSEや鳥のインフルエンザ問題が発生している今、産地が熊本・鹿児島と明確になっていいること、などが挙げられます。そして、九州新幹線開業をきっかけに熊本の地域産品のブランド化を図っていくのが夢です。
私たちの取り組みは小さなものかも知れませんが、ややもすれば盛り上がりに欠ける新幹線開業に対して、一石を投じることになればプロジェクトを進めた甲斐があったというものです。イベントに参加する企業や団体が増えればいいなと思っています。

2003年12月26日 現場の風を感じながら・・・

司馬遼太郎のエッセイに日露戦争時の旅順要塞の攻防についての感想がありました。有名な203高地が出てくるのですが、乃木将軍の失敗した原因は司令部が前線から遠く離れていたからというのです。

その文章を読みながら、自分自身が乃木将軍になっているのではとふと疑問に感じたのです。経営は、部下を信頼し権限移譲をすることが大事といいますが、私の場合は現場からの報告書のみを信用し、行間に隠れている真実に目が向いていなかったという反省をしたのです。
そのようなことがあり、11月より営業本部長に就任し、弾の飛んでくる前線で自分の目で見、耳で聞き、判断・行動しようと決断した次第です。それにしても、社長に就任して15年の長きに亘るというのに、こうした初歩的なことさえも分からない自分自身に嫌気もさすのですが、流通の変化の激しいこの時期に今ひとたび陣頭指揮をとらせていただきたいと思っています。
現場で風の向きや匂いを感じる。それも楽しいかなと思う今日この頃です。

2003年10月14日 現状否定はやさしいか?

小泉首相は、「改革解散」という名をつけて衆議院解散を断行したが、本当に改革はできるのだろうか、というのが一般国民の素直な気持ちであろう。

私が所属する経済団体がある提言を作成し、県や市のトップに説明にいったのは、わずか2週間前のことである。
そこで、興味深かったのは提言の受け止め方に大きな温度差があったことだ。あるところは、提言は今までにも多くが持ち込まれたとの返答。一方では、こういった提言を心待ちしていたという態度。その鮮烈な違いには驚かされた。
なぜ、こういった違いが生じたのか考えてみると、拒否反応が強いところは、これまでに自分たちが実施してきたことに絶大の自信を持っていることが伺える。一方の歓迎する方は、とにかく新しいことをしたいという情熱が強い。
わたしはどちらが正しいか論評する立場ではないが、自分の性癖や価値観からいえば、明らかに新しいことにチャレンジする方をとりたい。現状否定は、過去の苦労や実績を闇に葬るような寂しさがある。しかし、現状否定をしなければ、創造の芽は生まれにくいことは間違いない。
確かに、ダックレースを企画実行した時に感じたことは、新しいことを起こす時の困難さだ。しかし、それだからこそ、多くの人に感動を与えられたと思っているし、私たちも限りない達成感を得ることができた。
時代の変化はビジネスチャンスという言い方があるが、それは一握りの人や企業に言えることであって、大多数の企業にとっては、時代の変化は企業の存続を危うくする危険な現象であると思う。その危機感や問題意識のみが、現状否定を支えてくれるのかも知れない。

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