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コロナウィルスの影響で熊本でも多くの花見が中止がされ、今を盛りと咲き誇る桜も心なしか寂し気である。元気の良いのはメジロなどの野鳥のみで、メジロのつがいは今日も桜の花の蜜を吸うのに忙しい。熊本市でもクラスター発生の懸念から、急遽熊本市長による週末の外出自粛の要請が発表された。ますます市民の行動範囲が狭められた感は強い。 個人的に困るのは、日常化していた体調管理の仕組みが崩壊していることである。フィットネスジムでのストレッチ・筋トレ・有酸素運動、週一回のテニスレッスン、定期的な整体などは感染リスクもあり見合わせ中である。定期的に実施していた血圧や体重測定も自己管理に委ねられた。そこで家にあったはずの血圧計を探し出し測定してみると、高めの数値が出たのにはあせってしまった。改めて運動不足を痛感させられた。 こうした状況下で精神的に落ち込まないようにしなければならないと思い、我が家の満開の桜の下で家族だけの花見をすることにした。密集ではなく、密着でもなく、密閉でもないと判断し、しかも我々夫婦と娘、嫁、孫3人という家族だけの花見である。主役は白い花弁に薄い青が入る「千原桜」であるが、自宅近くの地名が付く珍しくも可憐な桜なのである。風そよぐ桜を眺めながら、午後のひととき憂さ晴らしができたのは何よりであった。締めくくりとして、二人の孫娘と「坊主めくり」もできたことだし。
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梅の花が咲きそして散った後に、桜桃の花が満開となった。桜桃の木は駐車場の陰にあるので、気がついた時はすでに満開を迎えていたのである。その桜桃の花がおおかた落ちてしまった今、庭にはクリスマスローズ、利休梅、ムスカリ、シランが花盛りである。水仙はすでに盛りを過ぎた。買ってきたマリメッコの白い花瓶にさっそくクリスマスローズと利休梅を活ける。ムスカリの青とシランの紫を差し色とする。遠くからはウグイスの鳴き声が聞こえる。 中学の国語の授業で暗記した詩が自然と思い出された。
時は春
日はあした(朝)
あしたは七時
片岡に露みちて
揚雲雀なのりいで
蝸牛枝に這い
神、そらにしろしめす
すべて世は事も無し (ブラウニング・上田敏訳) コロナウィルスが世界に蔓延し、多くの死者が出ている世のなか。すべて世は事も無しと言える日が来るまでは、不便を我慢し、知恵を出し、必死に乗り切らなければならない。 平和ということがいかに貴重なことであるか、あらためて身にしみる今年の春である。
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「あぶないっー」と叫んで歩行者が見上げた二階から糞尿が投げ落とされる。通りの両側に糞尿が積み重なっている町は中世のパリ。こうした衛生の悪さゆえにペストの大流行につながったのである。ペストに罹った患者は身体が黒ずんで死んでいったので誰もが黒死病として怖がった。この黒死病の流行によりヨーロッパの人口は40%にまで減少した。おかげでそれ以後ヨーロッパの大都市では公共下水道のネットワークが広がることになる。 さて現代、今イタリアのコロナウィルス感染者が急増していることに驚いている。しかも経済的に豊かな北部諸州、とくに何度も訪問した美しい街ミラノやベネチアが感染拡大の震源地である。イタリアは長寿を誇る村が点在することで知られてきた。ある疫学調査チームはその長寿の原因を「親しい人間関係」とし、坂の上り下りも身体を鍛えていると報告した。そして、その人間関係の濃密さゆえにコロナウィルスの感染が拡大し、高齢者が多いゆえに死亡率に高いと考えるとやるせない思いに襲われる。 報道はしきりにパンデミックの中心が中国からヨーロッパに代わったと伝えている。一帯一路の感染ルートがヨーロッパにつながり、イタリアやフランス、スペイン、ドイツ、イギリスでは想像を超える勢いで感染者が増えている。中世において黒死病を大きな犠牲を払いながらも乗り越えたヨーロッパが、再び輝かしい英知を発揮し見事にコロナウィルス禍を乗り切ることを心から祈るばかりである。
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