芭蕉林通信(ブログ)

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2023年12月05日 大丈夫、次行こう!

 スポーツ歴が長くなった。テニスは18歳に始めてから今日まで55年、ゴルフは社会人になってから始めたので46年ぐらいか。しかし、身体がどこそこ痛くなる年齢になり、今では身体を騙しながらプレイする有り様である。

 だからこそ、思い切りスポーツするプロ選手たちはいつ見てもスカッとしてかっこいい。個人的には大谷翔平の二刀流、男子・女子プロゴルフでの若い選手の台頭、テニスのジョコビッチの不滅ぶりなどに心惹かれる。自分自身テニスやゴルフを続けていることが関係しているが。

今日の朝刊には、テニスの友人との逸話が紹介されていた。中学時代ダブルスの試合でミスした時、パートナーから「大丈夫、次行こう!」「ドンマイ!」と励まされたと言うのである。そうそう、この魔法の言葉を忘れていた。仕事でも使えそう、使うべきだと思った。(写真はかつて推しの対象だったマイケル・ジョーダンのフィギュア)

2023年11月24日 クラス会

 小津安二郎監督の遺作となった映画「秋刀魚の味」には、笠智衆らが集まるクラス会の場面がある。若い後妻をもらった会社の社長を冷やかしたり、娘を嫁にやりたくない父親を説得したり、気の置けない仲間のありがたさが感じられて微笑ましい。

 私も今月は二つのクラス会に参加できた。まずは5年ぶりに上京した際、大学の庭球部の仲間と久しぶりに団欒した。当たり前のことだが皆それぞれの道を進み、いまなお仕事や趣味を続け溌剌としていることに感銘を受けた。

 帰郷後に参加したのは中学のクラス会。卒業生122名中40名が参加したのだからまずまずの出席率と言って良い。中には55年ぶりに会ったクラスメイトもいて、中学卒業後の話を聞くのは小説を読むかのように興味深いものだった。しかしすでに亡くなった同級生が6名いることも事実であり、クラス会は改めて友情を確かめる場であるとともに、人生というものを深く考えさせられる場だと感じた。コロナが5類になりさまざまな会合が開かれるようになれば、これからも新たな出会いが待っているような気がしている。

2023年11月08日 6500円の縁

 水墨画に興味がありネットオークションで画賛の掛け軸を落札した。と言っても、入札参加者が誰もおらず最低価格の6500円で入手した。大分の平野五岳という寺の住職が描いたもので文人画風なのが気に入った。その数日後に自宅に届いたので開けてみると、なぜか力に欠ける感じがして正直がっかりした。安かった理由が分かる気がした。

 ところが週末に、大分の日田市にある広瀬淡窓の私塾・咸宜園(かんぎえん)に行った時のことである。幕末から明治にかけて延べ4〜5千人の門弟を抱えたという広瀬淡窓は儒学者で思想家、そして偉大な教育者であったことを改めて知った。残された私塾の建物には興味深いものとして、当時の教育プロブラムや成績表に加え、私塾が排出した著名人の一覧表が掲示されていた。その仔細を見ると歴史上知っている名前が散見された。例えば高野長英、大村益次郎、上野彦馬、帆足杏雨などがおり、他には熊本が生んだ唯一の首相経験者清浦圭吾の名前も。そして何とネットで購入した掛け軸の作者平野五岳の名前もあった。

 咸宜園の近くには豆田町という昔の天領(孫によると、今の学校では天領ではなく幕領と教えているということにもびっくり)の名残を留めた古い町並みが残っている。昼ごはんに立ち寄った蕎麦屋には平野五岳の書が掲げられており、日田では平野五岳は普通に有名な人だと感心した。そして帰った自宅で改めて彼の書いた水墨画を見たが、面白いもので今度はなぜか価値あるものに思えて来たのである。要するに、知らぬが仏だったのである。人間の感覚は当てにはならない、いや自分だけのことかとおかしくなった。

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