芭蕉林通信(ブログ)

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2025年01月06日 友人の消息

 本年は団塊の世代がほぼ全員後期高齢者にカウントされることになり、いよいよ日本は高齢化社会ではなく高齢社会になった感がする。とはいえ自分自身にその実感がないというのは、おのおのの健康状態や社会的活動によって気持ちの持ち様が違ってくるからだろう。

 会社勤めの友人たちからの退職の知らせが徐々に増え始めたが、それも人さまざまで現役続行とハッピーリタイアとが混在するのが面白い。さらに興味を沸かせるのがリタイア組のライフスタイルで、参考にしたいと思えるものも多い。例えばN君は健康維持とぼけ防止に一日「一・十・百・千・万」を励行中とか。「一日一回外出・十人と会う・百字を書く・千字を読む・万歩を歩く」というのだから素晴らしい。一方H君は年間50〜60回のゴルフ、月1回の旅行、月1回のコンサート、月1回の落語講談狂言歌舞伎、月1回の映画鑑賞、月1回のカラオケ会と羨ましいほどの文武両道ぶり。

 私はと言えば到底恥ずかしくて言えそうにない。強いていえば年末の大掃除中に出てきて久しぶりに確認した「六中観」の励行であろうか。もっとも現役続行している分だけ、いまだ緊張感と向上心を持ち得ていられるだけ幸せなのかも知れない。本年の弊社グループのスローガンは3K、つまり好奇心・向上心・克己心とした。自分の夢に日付をつけて実現したいことが数多くある。

2025年01月04日 写経

 正月を迎えた二日目は甘酒が振舞われるとのことで菩提寺の西福寺に伺った。この寺は加藤清正時代に創建された古刹であるが、住職はまだ青年といってよい若さで寺と檀家を守っている。毎月自宅の仏壇にお経をあげてもらっているので家族ぐるみのお付き合いでもある。実際当日は、ご住職の奥様と1歳半の長男君にも挨拶できた。

 という関係もあったのか、甘酒を飲んでいたら写経をするよう誘われた。そこで総勢5名一斉に写経に赴いたのである。かつて京都で写経して以来の体験で、おかげで正月早々静謐な時間を味わえた。と同時に父を亡くして打ちひしがれている時に、般若心経を暗記してひたすら心の中で唱えて難局を乗り切ったことを思い出した。

 ただ最初は丁寧に書いていたが、出発の時間を気にしだすと途端に雑になるのが分かった。その点小学校4年生の孫娘は写経を言い出しただけあり終始無言で集中力もあり、私の写経とは比べ物にならないほど綺麗に仕上がったのには感心した。今年は雑念を払う訓練をしなければなるまい。

2024年12月24日 戦争を引き起こすのは男脳か

  「ららら星のかなた」とはもちろん鉄腕アトムの主題歌だが、作詞したのは先日亡くなった詩人の谷川俊太郎さん。谷川さんと熊本在住の伊藤比呂美さんの対談集のタイトルが「ららら星のかなた」なのがちょっと面白かった。この対談の中で谷川さんは詩を書くだけでは食っていけないので、劇の脚本や絵本、歌詞などなんでも仕事を引き受けたとしゃべっている。そこから国民的詩人が生まれたのだ。

 ただ今日のテーマは谷川さんの経歴ではなく、対談で語られたある一つの話である。それは男は抽象的に考え、女は現実的に考える。その違いは子供を産むか産まないかの違いだと言うのだ。ちなみに、たとえ子供のいない女でも子宮があるからやはり男とは違うとのこと。一方、イスラエルのユウァル・ノア・ハラリ氏の著書「サピエンス全史」には、サピエンスがネアンデルタール人などとの生存競争に勝ちえたのはサピエンスに抽象的に考える能力があり、それゆえに今日の文明が築かれたと言うのだから話はややこしい。

 しかし確かに、国家や領土、愛国心や権力などを指向するのは男の方ではないかと思える。今も大ロシアや大中国を推進しようとしている大国のリーダーたちがいる。それらの国の女たちは領土拡張のために召集される夫や子供の命をまず心配するのではないだろうか。殺す殺されるという現実を回避したいと思うのはまともな考えである。ギリシャのアリストファネスが書いた喜劇「女の議会」を今日の世界に実現してほしくなった。彼女たちならば議会で戦争を決めるはずはない。ミサイルを発射させるはずがない。(と言うことを昨日話した元新聞記者には反対意見を言われてしまった。見解の分かれるテーマなのでしょうね。)

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