芭蕉林通信(ブログ)

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2025年08月18日 深夜の水禍

 10日から11日にかけては、始終雨の音や雷雨を聞きながら夜を過ごした。高台にあり道が行き止まりに在る我が家は日頃から静かで出水の心配はしなくてすむのである。何気なく迎えた朝ではあったが、近くの井芹川の様子が気になり傘をさしつつ状況を確認しに行った。朝8時ごろの川は増水しているとはいえ、護岸までは余裕ある水位なので一安心した。だた気になったのは川沿いの道を大量の泥が覆っており、そこを一台の乗用車がゆっくりと通っていたことだけだった。

 ところが様子が一変したのが、井芹川の橋を渡って街を通り抜けた午後のことである。対岸は土地が低かったのだろう、通りに接する店が軒並み浸水の大きな被害にあっていることに驚いた。日頃から利用するセブンイレブン、ローソン、ほっともっと、コインランドリー、フィットネスジムなど多くが閉店を強いられ、社員が後片付けに必死に取り組んでいたのである。翌日の出勤道路には放置されたベンツと軽自動車があり、深夜出水に気づかず制御不能に陥ったと思われた。

 幸いにも会社や社員の家族に大きな被害はなかったとはいえ、得意先の受けた被害を想像するだけで心が傷んだ。今回の水禍は深夜のごく短時間の集中豪雨によるものだろう。いわゆる線状降水帯のなせる業だ。思い出したのは激しい雨の表現である。「車軸を流すような大雨」、「バケツをひっくり返したような大雨」、「天の底が抜けたような大雨」。夏目漱石の弟子で、物理学者かつ随筆家の寺田寅彦は、「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉を残しているが、近年の地球環境は、天災はいつでもどこでもやってくると覚悟して準備しておかねばならないようだ。

2025年08月12日 トップ育成研修での質問

 先般の身内の企業内研修では、参加者から事前に質問を募ってそれに答えながら進行させた。質問は簡単かつ本質的なものが含まれていたのでいくつか紹介してみよう。

 「人生において一番の出来事は?」 この世に生まれたこと。 「リーダーに必要な資質は?」 運が強いこと。 「リーダーに必要な教育や経験は?」  本業における専門的な知識と技能。コミュニケーション能力と思いやり。多面的な見方と多様な人脈。 「部下のモチベーションを保つには?」 率先垂範(やってみせ 言って聞かせて させてみせ ほめてやらねば 人は動かじ 山本五十六)。 「目標とする経営者は?」 スティーブ・ジョブス(STAY YOUNG , STAY FOOLISH)

 他にも質問があったが後は割愛。リーダーシップ論としては、ノブレス・オブリージュ(高貴なる義務)、裸の王様のおそれ、出処進退の法、衆知専決、戦略と戦術の使い分けなどを披露したが詳細は別の機会に。いずれにしても、この時代は人的投資が重要であるばかりではなく、これからの経営を担う人材を発掘するためにエリート教育が急がれるのである。(写真は久しぶりのロックバランシング。たぶん震度1で崩壊。)

2025年08月06日 本を買う訳・捨てない訳

 最近は趣味をこれだと特定することがますます難しくなった。したい事、してる事がけっこう多いからである。そうした時に、他人から私には趣味がありませんと言われると驚いたり困惑したりする。趣味がないということがにわかに信じられないからである。もっとも言葉とは難しいもので、その意味するものはそれぞれに違うのだから、趣味がないと言ってもその人が楽しい日々を送っていることは大いに想像できる。

 私の場合、幼少のころからの一貫とした趣味と言えばやはり読書だろう。テニスやゴルフ、旅行、絵画鑑賞などは大人になってから始めたことだ。その読書にしても世の中にはツワモノがいる訳で、私などよりはるかに本を読み、集めている人が多いことには感動する。祖父も父も作家である女性はみずからも作家であるが、本とは自分にとって「外部脳」だとしゃべっていた。その通りと思う。

 私も読む気まんまんで買う本は多いが、必ずしも読むとは限らない。今買っておかないと二度と出会わないかも知れないという不安から買ったりする。したがって、本は読了しようと未読であろうと手放したくない。私にとっての蔵書は外部脳でもあるので、調べる時や原典に触れる時には必要不可欠だ。そして、読書の時間ができた時に蔵書の中からこの本を再度読もうか、あるいは読み残している本をいよいよ読もうかと迷うことが至福の時なのである。

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