2016年11月17日 トランプのTシャツ
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	 さて、せっかくいただいたトランプのTシャツには、顔写真と一緒に「MAKE AMERICA GREAT AGAIN」の文字。大統領選の前日、密かにこのTシャツを着て、その上にビジネスシャツ、ビジネススーツを着て街に出てみた。そして、筋トレをしているので筋肉がついた。その筋肉を見せようを嘘とつき、やおらシャツのボタンを外し、中からトランプのTシャツを見せて大いに周りを喜ばせたのである。この時点では、大統領選の結果はヒラリー勝利と信じていたので、まったく先見性のないおふざけをやらかしたものだと少し反省している。 そして大統領選が終わった今の関心事は、ヒラリーとトランプのTシャツのどちらに価値があるかという点である。 | 
2016年11月08日 経験値も記憶あってこそ
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	 さて経験と言えば、哲学者森有正の「遥かなるノートルダム」と読んでいて、森氏がさかんに経験こそが人生そのものだといった類いの主張をしていることに驚かされた。経験という言葉との私の出会いは、大学受験の際、「体験と経験の違いを記述せよ」との出題があった時からだが、経験ということが仕事をする上で大切なのは一応正しいと言っておこう。一応と付けたのは、経験がこだわりとなると新しい発想や行動を制約することがあるからだ。素人 的発想を奨励するのはこういう時に起こる。しかしなお、豊かな経験を積むことは大切であることは論を待たない。しかも成功と失敗の両方の経験から学ぶことが望ましいのである。 
	 ところが昨日、89歳になった母と話をしていて愕然とした。母は最近は夢と現実の境を行ったり来たりしているのだが、昨日は一人で奈良にまで行って来たと真顔で言うのである。奈良では昔住んでいた家に行き懐かしかったが、誰にも会わなかっと言う。さらに母は、その街までどういう手段で行ったか全く分からないと言うのだ。  母が誰にも会わなかったというのは、ただ単に昔会っていた人達を忘れているからなのである。過去に会った人の名前が記憶から完全に消し去られている。そうだ、記憶がなければ経験にはならないのだ。  | 
2016年11月01日 仕事の質とは
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	 生活の質というものがあるのならば、仕事の質というものもあるのではないかと思い、次の三か条を思いついた。 1 社会的意義がある 2 自分の能力を発揮できる 3 良い仲間や相手先に恵まれる その仕事に社会的意義があれば、何もやましいことはなく、堂々と仕事に挑戦できる。また、成果を出し社会を豊かにできれば、やりがいにもつながる。 自分の能力を発揮するという点では、身近にいろんな事例を見ることができる。最近聞いた話では、有名大学を出た女性が就職した大手会社を辞めて、太極拳のスクールを開設したという。この女性にように自分の好きなことを職業にするほど楽しいことはないだろう。 良い仲間や相手先に恵まれるという点では、論語の「修身、斉家、治国、平天下」を思い出す。まずは自分を確立させ、そして家族に恵まれて初めて社会活動が円滑にできるということだろう。別に国家や天下を担うばかりが立派な訳ではない。仮に一庶民だとしても、自分の仕事を支えてくれる家族や友人に恵まれるのは嬉しいことだし幸せだ。 年齢を加えてくると、自分は生きているのではなく生かされているという感覚に変わってくる。晩年もそう捨てたものではないと思いたい。昨晩のテレビでは、「私は老いたのではない、熟したのだ。」という言葉が紹介されていた。甘みを出す熟し柿のように、これからも仕事の質、生活の質を追求して行きたい。 |