芭蕉林通信(ブログ)

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2025年04月28日 ミサゴの目・蟻の目

 先週のこと、何気なく窓から井芹川の向こう岸を眺めていたら、一匹の中型の鳥が来てアンテナにとまっているではないか。初めて見る鳥なので急いで野鳥図鑑で調べたら、ミサゴという鷹の一種だと分かった。ミサゴは別名川の狩人と呼ばれるので、井芹川で狩りをしようと飛来したのだろう。そしていつの間にか飛び去った。

 最近はNHKのBS時代劇「あきない世傳(せいでん) 金と銀2」を楽しみに観ている。主人公幸(さち)を演じるのは、大河ドラマ「べらぼう」で吉原の花魁・瀬川を演じた女優小芝風花。今をときめく美人女優が苦難を乗り切る話だけに、観る方としても幸に肩入れしたくなり力が入る。

 今回は幸が江戸に店を出すにあたって、元番頭の治兵衛(舘ひろしの演技にも味がある)がアドバイスする場面があった。それは「ミサゴの目と蟻の目を持ちなされ」と言う場面だ。へえ、あのミサゴがここで出てきたかと感心した。ミサゴを先に調べていただけに、すぐさま話に入って行けて嬉しかった。治兵衛の言葉は今風に言えば、ビジネスには大局観と現場感覚が重要だと言うことだろう。商いの道にはいつも変わらない大事なことがあると改めて感じた。

2025年04月14日 汝自身を知れ

 古代ギリシャにあったというデルフォイの神殿の遺跡には未だ行ったことはないが、かれこれ30年ほど前のこと、デルフォイの神殿を模したテーマ型レストランを開店したいと夢想したことがある。適当な場所が見つからず断念したが、その後に開店したのが写真のビアレストラン「五山」だった。本題からそれるので詳細は省くが、デルフォイのアポロン神殿に刻まれている格言の一つがかの有名な「汝自身を知れ」である。

 自分の顔を自分では見ることはできない、鏡に映った顔も左右が逆だという話があるが、姿形にしても立ち居振る舞いにしても、自分を自分で知ることは難しい。日頃はそのことに気づかずに、自分なりに良かれと思って発言したり、行動したりしているに過ぎない。もっともそのことに自分で気づけば恥ずかしくなってかえって緊張するだけだ。だからかも知れないが、私の場合は映像に映った自分自身を見ることは耐えられない。

 その点面白いのはスポーツする時に、自分のプレイ振りを動画で撮ってそれを自ら見ることだ。頭で描いてプレイしている姿と動画の中の現実の違いに驚かされる。そして改善点が手に取るように分かるのである。そういえば、大谷翔平選手はいつも自分のデータを確認しながら技術の向上を目指している。よって凡人の私も、恥ずかしがらずにもっと自分自身と対峙しなければならないと思う。

2025年04月07日 美女をはべらして宴会を

 つい社内で「美女を侍らして宴会を」とつぶやいたら、人材開発担当部長からすぐに注意が来た。完璧にハラスメント違反だそうである。自分ながら妥当な物言いとは思っていないのでふざけたつもりだったのだが、口に出した以上はアウトなのだろう。昨今のセクハラ事件で明らかにされたのは、性別・年齢・容姿を基準にしてはダメだということだ。

 そこでくだんの部長にそのような時にはどのように言えば良いか尋ねた。答えは「女子社員と意見交換会をする」だった。不埒なことを承知で言えば、楽しみにした飲み会が超実務的な会合に衣更えした気分になった。団塊の世代の終わりごろに生まれた身には味気ない世の中になったと嘆くばかりだが、これが時代の流れというものだろう。

 その点、自然はそのままで自分に対峙してくれる。おもねることも批判することもない。自然は「自ずから然り」なのだ。ということもあり休日は自宅の庭仕事をすることが多い。この日曜日は石庭の砂の波紋を念入りに引き直した。さらに長さ1cmに満たない雑草を根から数多く掘り起こして抜いた。その時ふと見上げて気づいたのが、石斛(せっこく)の白い花だ。水やりはしていたが、もうだめかと諦めかけていた石斛に可憐な花が咲いていたのには驚き感激した。あるがままにそして自然のサイクルの中に身を置き、これからも心身ともに健康に過ごしていきたい。

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