芭蕉林通信(ブログ)

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2025年05月23日 新しい名言(金言)に出会う

 高校時代の英語の先生からは右目で本文を読みながら左目で英和辞典を繰るよう指導された。その方が効率が上がるとの教えだが、残念ながら今ももってその技は身についていない。ただ、辞書や辞典には昔から惹かれるものがあり、気が向けば知らぬ間にいろいろなものが身近に集まってきている。もちろん電子辞書には多種多様な辞書・辞典が内蔵されて便利だが、紙の辞書・辞典にも愛着があり手放す気には到底なれない。

 一時はまっていたのは「中国の故事と名言500選」で、たとえば「天衣無縫」の幻想的な物語や「捲土重来」の国盗りの歴史実話などは面白くかつ勉強にもなった。ただ最近は紙、電子辞書を超える検索手段として、ネット上の検索エンジンやさらには生成AIまでが出現して、好奇心を満たすにはこれほどありがたい時代はないと感謝したいぐらいの気分である。

 格言や名言に関する辞典は挨拶文を作るのに利用するのでいつも身近に置いている。そしてネット上で新たな名言に出会うことも楽しみの一つである。今日は新しく仕入れた名言を一つ紹介したい。それは北米の4大プロスポーツの一つ、アイスホッケーのレジェンド、カナダ人のウェイン・グレッキー氏の言葉である。「パックがあった場所ではなく、パックが向かおうとしているところへスケートを走らせる。」という先を見通すことの大切さを説いた名言である。アップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏がたびたび引用したというグレッキー氏のこの言葉を、私自身これからの経営の指針として噛みしめていきたいと思っている。

2025年05月13日 奪い合えば足りず譲り合えば余る

 イスラエルの歴史学者ハラリ氏の著書「サピエンス全史」は大部かつ内容が濃く、読了するのにそれなりの時間を要した。それにしても彼の博識ぶりには恐れ入る。しかし彼が自国のパレスチナ侵攻をどのように見ているか聞きたい気もする。そして、私にとって彼はかつて「第三の波」を著した米国の未来学者アルビン・トフラーを彷彿とさせる。

 ハラリ氏の新著「NEXUS 情報の人類史 上・下」が刊行されたが、読むには覚悟がいるのでいまだ本屋で立ち読みするだけだ。そのハラリ氏が朝刊にトランプ大統領の政策について論評しており大いに参考になった。

 トランプ大統領はゼロサムの価値観を持っており、アメリカを要塞国家に造り上げようとしている。彼にとって平和とは「弱者が強者に従う」ことと言うのだから勇ましいというか恐ろしい。これだとウクライナや台湾、ひいては日本も弱者の立場に追いやられる可能性が出てくる。彼にとってはウィン・ウィン関係など考えにはなく、これまでアメリカが一方的に世界から食い物になったという理屈なのだからややこしい。そんな時こそ、「奪い合えば足らず、譲り合えば余る」という東洋思想が大切だと思うのだがやはり無理筋か。(ゼロサムの社会とは限られたパイの奪い合い、競争的・対立的な構造、共存が難しいとの考えーChatGPTから)

2025年05月02日 極限状態から得たもの

 1950年生まれだから「戦争を知らない子供」として過ごしてきた。従って亡父のように18歳で海軍軍人になり、若くして理不尽な戦争に駆り出され生死を共にしたという経験はない。私の場合、極限状態と言っても平和時でのことである。しかしそれでもパワ・ハラなどと非難されることのない時代のことではある。

 銀行の産業調査部という部署で働いていた時、急遽上司が東京都庁で講演することになった。都の財政逼迫を受けて、改善策を示す講演資料を短期間で作るよう命じられた。その結果、締め切りに間に合わせるために二日間徹夜作業を強いられた。社宅に戻り資料作成をしていると、妻と幼子が寝ている姿に引き込まれそうな気分になったことを今でも思い出す。

 その経験のおかげか半世紀近くたった今でも、好きな時間に寝られることに無上の幸せを感じている。ただ眠れるだけでありがたいのである。今朝の新聞には、日本人の幸福感は世界的にみても低いというハーバード大学の調査結果が掲載されていた。もし極限状態を知った日本人の多く回答したならば、幸福感を感じる人の割合はもっと増えただろうと思う。(九州国立博物館のはにわ展には国宝の武人像が)  

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