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企業の話ではなく身近な店の話である。大好きと言うか日頃から愛着のあった店が立て続けに廃業した。産まれた町、新町に明治時代からあった書店「長崎次郎書店」、染み抜きの名人で高校の同級生が営んでいたクリーニング店「シルバー」、朝取りの新鮮なネタが美味しい焼き鳥店「とり安」。突然の廃業によりこれらの店に行けなくなるということは生活のリズムが狂うという体験をした。 一方、中心商店街に何の前触れもなくトルコ絨毯の店がオープンした話は先月した。小売店や外食店の新陳代謝は絶え間なく続いているのである。そう言えば、己が経営でもあまたの新店と閉鎖の経験をしてきている。古いところから言えば、先代から続いていたキャッシュ・アンド・キャリー(業務用店)を2店、スーパーマーケットを1店、自ら創業した外食店を7店、エステサロンを2店、オーガニックの実験店を1店閉鎖した。断腸の思いというよりは早めに見切ったというのが正しい感じがする。苦労はなかなか報われないものである。 生物学者の福岡伸一さんの唱える「動的平衡」という考え方は生命観に基づくものだが、企業や店舗の新陳代謝にもそのまま当てはまると思っている。新規出店や閉店があれば、周りに何らかの影響を与えながら動的平衡により一種の落ち着きをもたらす。昔習ったことのある「残存者利益」(成熟した市場では生き残った企業に売り上げが集中する)の考え方にも通じそうだ。そして新陳代謝による動的平衡の動きは留まることはない。我々は遅れないように付いていくしかない。(写真は挑戦したロックバランシング。一種の静的平衡か)
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朝のテレビニュースで、警視庁が初任給を30万円に引き上げると伝えていた。その背景には警視庁の応募者が8200人余りでピーク時の約三分の一にまで減っていることがあるらしい。このまま人手不足が続けば東京の治安が守れなくなるという危機感はよく理解できる。 そこで思い出したのが、警官を志望する学生の話である。すこし昔の話でありかつ出所不明の話なので、その点割り引いて聞いてもらいたい。それでも話の中に一抹の真実が隠されているようなので今でも好きな話である。それは以下のような話である。 熊本県警を受験して惜しくも不合格になった学生の中には、わざわざ上京し警視庁を受験し合格する人がいるという。試験の成績では県警に入った学生が上位のようだが、問題は警官になってから5年後。比較的平和な熊本よりも、毎日交通事故や傷害・殺人、麻薬、詐欺などが頻繁に起こる東京では、新人警察官は事件処理に忙殺される。その結果急速に成長し、県警に入った同期よりも逞しくなるというのである。我が身を振り替えっても暇な時よりも多忙な時に、能力の骨格が形成されたという実感がある。それは年代で言えば30歳代から40歳代にかけてであり、その後はその貯金を使い惰性で生き又仕事をしている感があるほどである。「鉄は熱いうちに打て」の言葉どおりに、今後も若い世代の育成に全力を尽くしたいと思っている。 (写真は生まれて初めて作った弁当。おにぎりの具は梅干しと辛子明太。サラメシの取材を狙って笑。)
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2025年03月03日 年々歳々花相似(ねんねんさいさい はなあいにて)
唐の詩人は「年々歳々花相似 歳々年々人不同」と詠んだ。簡単に訳すると、「毎年花は同じように咲くが、人の顔ぶれは毎年変わる」ということか。春は人の移動が激しくなる季節。大学生は故郷を離れ、会社員は転勤先に引っ越し、なかには定年退職を迎え会社を去る人もいる。確かに人は去り、人は新しく来る。この詩自体が世の中の無常感を現わしているとされ古来から愛されてきたゆえんだ。 熊本に江戸時代から続くとされる白川河川敷での植木市もいよいよ今月15日までの会期となった。去年は腕の良い庭師に出会い、今年は 珍しい多肉植物を買った。マダガスカル原産と聞いただけでロマンを感じ衝動買いした。私にとって植木市は人や花、樹木との新しい出会いの場だ。 ただし、植木市が年々歳々規模を縮小させていることが気懸かりである。高齢化の影響に加え、高層マンションに住む人が増えたことも原因になっているのかも知れない。マンションのテラスでは庭木を育てるという訳にはいかない。多肉植物ガールと称する女性が登場したのも、こじんまりした部屋での栽培を楽しもうということなのだろう。そういう意味では、植木市も世の中の変化に対応せざるを得ないのだ。
(写真はほぼ満開を迎えた植木市のしだれ梅の鉢)
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