芭蕉林通信(ブログ)

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2024年03月19日 文化祭の思い出

 大学同窓会の歓迎会には合格した高校生5名全員が参加してくれた。男3名、女2名である。私の大学同期は7百人余りと記憶しているが、その内女性はわずか17人だった。現在はその約4分の1が女性徒というからまさに隔世の感がある。がんばれ女子と言いたい。経済界や政治の分野に限らずあらゆる分野で女性がもっと幅を利かして欲しい。

 それにしても通った大学がほぼ男子校と言えることでもあり、当時他の大学の文化祭を覗くと女生徒が多く華やかな印象に目を奪われた。そこで事件も起こり思い出もできた。まずは国立音楽大学では年上の女生徒に誘われ一日創価学会員になったことは既述した。慶應義塾大学ではモデルのような美女がいたりして、進学する大学を間違えたと後悔した。

最後の思い出は近くにあった津田塾大学の文化祭である。ここは当然オール女性徒、そこに中学時代の同級生がいたので訪れた。山田洋二監督がぼそぼそと話す講演と聞いた。同級生がバイオリンを弾く楽団「アンサンブル・フィオリータ」の演奏会ではパッフェルベルのカノンに魅了された。以来今日まで、この曲が青春の思い出のクラッシックとなった。これらはすべて50年前の話である。

2024年03月12日 一冊の本

 今月、私の母校である大学に合格した学生の歓迎会が開催される。事前に幹事から要請があったのは、学生諸君に奨める一冊の本の選定である。昨年は何を推薦したか思い出せないのが悔しいが、急に頼まれてもなかなか思いつかない。家人に相談したら、セネカの「人生の短さについて」はどうかと言ってきた。なるほど良書だと思ったが、念のために会社にあるMY図書室に何かないかと探すことにした。

 あれこれ本に目移りしている内に、再読したい本が次々に見つかったりして肝心の一冊の本になかなかたどり着けない。悪戦苦闘した結果なんとか書棚から掘り出したのが、立花隆の「立花隆の書棚」である。私自身が再読したいと思うぐらいだから、学生諸君に推薦しても罰は当たらないだろうと思うがそう確信はない。

 この本を推薦するメリットがあるとすれば、この一冊で数千冊の本を読んだ気分になれることだろう。古今東西の書物を網羅している点、その迫力は半端ではない。立花さんは生前購入した本はほとんど処分していないと書いている。しかしながら、彼はこの世を去るにあたって、ただの一冊も残さずに処分するのよう命じたのはなぜか。私なりにその答えはあるが、知の巨人と言われた立花隆さんにしては少し寂しい決断だったという気がしている。

2024年03月04日 寄らば大樹の陰

 あらゆる組織で新入社員からベテランまで転職する人が増えている。昨年は弊社でも幹部の転職があった。その時思ったのは大樹が倒れたならば周囲の樹々に伸びるチャンスが回って来るということだ。

 「寄らば大樹の陰」と言うことわざがある。頼りになる人がいればありがたい。しかし森では太陽光を取らんと樹々が争っている。大樹が太陽光を独り占めすれば、周りの樹々の成長は難しい。そうした時に大樹が枯れたり雷で倒れるかすれば、一挙に周りの樹々が大樹になる可能性が強まる。

 幹部の退職もまたしかり、残された社員が覚醒し飛躍してくれるのが頼もしい。振り返ると、私の場合は39歳で父という大樹を亡くした結果とたんに風雨にさらされることになり、それを乗り切る過程で精神的に強くなった。やはり組織にあっては、スタッフに陽が当たるように配慮してあげることが大事なようだ。

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